MIRAIプログラムでは、博士学生が各自の専門性を深めながら、他分野の研究者や社会の様々なステークホルダーとの協働を積極的に進めることを目指しています。
その一環として10月21日、外部から講師をお招きし、MIRAI生向けの研修をおこないました。
テーマは「コミュニティのつくり方」。講師はCo-Lab.の代表であり、サイエンスコミュニケーターとしても活躍されている早船真広さんです。
研修はハイブリッド形式で実施しました。
対面会場となったのは、本学の学際研究共創センター(通称TReNDセンター)。
この夏に大改装をおこない、研究者の対話を促す空間として生まれ変わりました。
今回の研修を実施するまでのあいだに、早船さんには、本学の大学院生の交流をもっと盛んにするために何ができるのかについて、伴走をしていただいていました。
大学院生間の交流をめぐる現状の問題を整理し、理想の状態やほしい支援のアイデアを出し合い、それを実現するためにできることを話し合ってきました。
その過程で一番MIRAI生の中で盛り上がったアイデアが「大学院生の学内コミュニティ(居場所)」づくりでした。
今回の研修は、このアイデアを実現させるために企画されました。
いまアカデミアでは学際研究が重要な潮流のひとつです。
本学でも、大学で展開されている研究を社会と繋げていくための支援組織として、TReNDセンターが設置されました。
ところが研究室間の交流もまだまだ少なく、学内での異分野交流も実現できていないのが実情です。
異分野同士での知の交流が学内でより自由闊達におこなわれる土壌があってこそ、学外との研究交流も盛んになっていくのではないでしょうか。
学内の異分野交流の促進には、もうひとつの狙いがあります。それは大学院生の孤独の解消です。
一部の大学院生を除き、本学の大学院生の多くは、研究室が唯一のコミュニティであり、大学に来ても他に居場所がないという悩みを抱えています。
学内に大学院生が集うことができる居場所をつくることによって、自然と異分野間での交流が生まれ、それが大学院生の不安を取り除くことにも繋がるかもしれません。
MIRAIでは、今回の研修をきっかけとして、大学院生をはじめとした若手研究者の居場所(コミュニティ)づくりを進めていきます。
TReNDセンターでの交流イベントや異分野研究発表会の企画などを考えていますので、本学の大学院生のみなさん、また指導教員の先生方におかれましては、ぜひご注目ください。