日英通訳・翻訳実践プログラムの大学院生が学部生との合同授業で同時通訳を実践

2024.11.19

2024年11月14日(木)に同時通訳室(研究講義棟204)にて、日英通訳・翻訳実践プログラムの大学院生が、逐次通訳の基礎を学ぶ学部生対象の「通訳基礎II」クラスとの合同授業で同時通訳実習を行いました。参加者の中から、同時通訳を担当した大学院生の通訳実習レポートと、学部生の感想を紹介します。

日英通訳・翻訳実践プログラム 博士前期課程2年 石井杏奈さん

今回の実習では、尊敬する人物について学部生が英語で行うプレゼンテーションを日本語に同時通訳しました。通訳を担当した学部生の皆さんとは、本番の2週間前から顔合わせを行い、事前に発表資料を入手した上で準備をしました。担当する各スピーカーが話す内容に関連したニュース記事などを調べて背景知識を付けながら、自然な日本語で訳出ができるように記事の中で使われている言い回しや表現にも注意しました。

実習当日は緊張感もありましたが、「実習での失敗は全て自分の成長につながる」という気持ちで、恐れずに全力を尽くしました。

同時通訳を終えた後は、オーディエンスの学部生から、良かった点(声に抑揚がある、情報の取捨選択ができているなど)や改善点(訳出の抜け・間違い、通訳のスピードが一定でない、フィラーが耳に付くなど)を挙げてもらいました。オーディエンスの視点からのフィードバックには、自分では気が付かなかった点も多くあり、とても参考になりました。

今後は、通訳中も自分の訳出をしっかりとモニターしながら言い間違いを訂正したり、フィラーを減らすことを意識して次の実習に向けた練習に取り組んでいきたいと思います。

言語文化学部3年 中島彩瑛さん

今回の発表では、オーディエンスが聴くのは主に同時通訳者の声だったため、逐次通訳演習の時よりもオーディエンスに関する意識は薄れてしまいました。また、自身の発表に対して同時に通訳が行われている、という状況が初めてだったため突っ走らないように、気持ちスピードを落として話すことを意識しました。

同時通訳をオーディエンスとして聴いた時は、通訳者の方はスピーカーの速さで適切な訳出をされていて、その事前準備や単語力のレベルの高さを感じました。また、英語の性質上、最後まで聞かないと訳出を始められないこともありますが、最後まで英文を聞いた上で、特に早口になりすぎることもなく、大幅に遅れをとることもなく訳出をされていたのが印象に残りました。

大学院生の方が感想で仰っていた、馴染みのないテーマについて下調べをよりするべきであった、という点については自身も中間発表を通して感じたことでした。馴染みがなければ、文脈も読み取ることが難しいため、やはり事前準備として情報収集は重要だと感じました。

大学院生による同時通訳
大学院生による同時通訳
学部生による英語での発表
学部生による英語での発表
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