大学院日英通訳・翻訳実践プログラムで同時通訳実習を実施
2022.06.08
2022年5月24日(火)、大学院総合国際学研究科 日英通訳・翻訳実践プログラムの2022年度春学期「通訳翻訳実践研究1」科目において、今年度最初の同時通訳実習が実施されました。今回は、キャンパスツアーを題材に実習を行いました。
実習に参加した大学院生2名(大畠徹也さん、清本音々さん)のレポートを紹介します。
レポート:大畠徹也さん(大学院博士前期課程 日英通訳・翻訳実践プログラム2年)
今回の実習は、日英通訳・翻訳実践プログラムに所属する1年生にも参加してもらい、私たち2年生がキャンパスツアーで大学構内の施設等を案内するというものでした。204教室の同時通訳ブースでの通訳と簡易通訳機材を用いた通訳の両方を経験することができました。
実習にあたっては、事前準備が欠かせませんでした。原稿を共有したり、固有名詞の対訳を統一する作業を行ったりすることで、本番でのスムーズな訳出を目指しました。それでも、訳出の面で改善の余地があると感じた箇所もまだまだあったため、今後も引き続き取り組んでいくべき課題だと感じています。
実習後には、参加してくれた1年生の皆さんからも参考となるフィードバックがありました。通訳面以外にも、「キャンパスツアーだからもう少し楽しそうに説明したら良いのでは」、「次の行き先を聞かされずに歩き始めたので不安だった」といったスピーカーとしての改善点も含め、貴重な意見をいただけたと感じました。
今後も様々な形式での通訳実習が行われると思います。今回の実習で自身が感じた問題点や改善点、いただいたフィードバックをもとに、自身の通訳パフォーマンス向上に役立てていきたいと思います。
レポート:清本音々さん(大学院博士前期課程 日英通訳・翻訳実践プログラム 2年)
今回の実習では、キャンパスツアーを行いました。ツアーの冒頭は教室の中で外大の歴史などを紹介し、その後実際にキャンパス内を巡りながら様々な施設を案内してく、という1時間ほどのツアーです。通訳を行うだけではなく、ツアーの構成を考え、自分たちでスピーカー役も行いました。スピーカーがクラスメイトであったため、お互いの原稿を事前に共有し、原稿作成で使用した資料などの共有も受けたため、事前準備は万全に行うことができました。
今回の実習を通じて、通訳をする側にとってオーディエンスへの気遣いが随所に渡って必要だということを身に染みて感じました。通訳の機材を配布してその使い方を説明し、快適に通訳が聞けるようにするのはもちろんのこと、自分がスピーカーではなくとも、聞き手に「伝える」という意識が欠かせない、ということを実感しました。また、スピーカー役を体験できたことも、「通訳をされる側」の立場も体感することとなり、良い経験となりました。同時通訳の練習を始めてまだ2カ月にも満たないということもあり、訳出自体はまだまだ拙く、改善の余地があります。また、オーディエンスを前にしての通訳というものもあまり経験がなく、かなり緊張もしました。今後1年間で、授業や実習などを通じて、自分の通訳技術を向上させるよう精進したいと思います。