本学大学院生が太田勝洪記念中国学術研究賞を2年連続受賞
2022.02.02
本学大学院生の小栗宏太さん(大学院博士後期課程)の査読付き論文「不協和音――香港逃亡犯条例改正反対デモに見るポピュラー音楽と抗議運動」(『中国研究月報』2021年2月号掲載)が、「太田勝洪記念中国学術研究賞」(太田記念賞)を受賞しました。2022年1月29日(土)にオンラインにて授賞式が開催されました。
受賞理由は、中国研究所のWebサイトで公開されています。
太田記念賞は、中国研究所および現代中国学会の代表から構成される委員会が、毎年その年の優秀な中国研究論文を選定して表彰するもので、昨年度は本学大学院生の片山ゆきさん(大学院博士後期課程)が、受賞しています。
小栗宏太さんの受賞感想
このような栄誉ある賞をいただき、身に余る光栄です。
本論文の執筆過程においては、指導教授の澤田ゆかり先生をはじめとする東京外国語大学の先生方、本論文が掲載された『中国研究月報』の特集「『逃亡犯条例改正反対デモ』と香港社会:当事者性へのアプローチ」を取りまとめて下さった倉田徹先生、特集の共同執筆者であり、企画段階から様々な相談にのって下さった萩原隆太さん、エン・シンキョクさん、査読・編集の際に有益な助言を下さった『中国研究月報』の編集委員の皆様など、多くの方にお世話になりました。この場を借りて心より感謝申し上げます。
この度、香港の政治運動とポピュラー音楽との関わりを取り上げた私の論文が、このような評価を賜りましたのも、昨今の香港をめぐる情勢が、研究者はもちろん、広く世間の関心を集めているからこそだろうと思います。香港は依然先の見通せない困難な状況にありますが、そのような中でも音楽活動に懸命に取り組んでいる人々が、そしてそうして生み出された作品を日々を生きる拠り所としている人々がいます。そうした人々の存在がなければ、この論文を執筆することも、こうして賞をいただけることもありませんでした。彼らへの恩返しの意味も込めて、私もこの受賞を励みに、今後とも微力ながら研究に邁進して参りたいと思います。
香港樂壇加油!
(がんばれ、香港の音楽業界!)