Benjamin, Thomas. La Revolucion: Mexico's Great Revolution as Memory, Myth, and History. Austin: University of Texas Press, 2000.

笠井拓

 

私が選んだ本はLa Revolucion-Mexico's Great Revolution as Memory, Myth, and Historyというものである。この本はメキシコ革命を記憶や神話、歴史という今までとは違った側面から研究するものである。  

この本では、メキシコ革命が革命家たちにどのように記憶の中で利用されてきたのかということを、毎年行われるフェスティバルや、記念碑、公式の歴史書の中で検証している。この革命は常にその頃の政権の正当性を主張するためものとして利用されていたと著者は述べている。メキシコでは最近、この革命以後長年与党であり続けていたPRIが大統領選挙で破れ、代わってPANが政権を握ったため、今後これまでPRIが植えつけていた革命に対する記憶がどのように変わるかが注目されている。そのためこれまでの革命の記憶に関することを知るためには非常に良い勉強材料になると思う。