「メディア」をめぐる理論的言説を概観する。ここで特に強調点を置くことになるのは、「書物/文字」というメディアが、「画像」の支配的な(とりわけ「電気的・電子的」)メディアヘと転換あるいは融合していく過程において、どのような思考の枠組みの転換が生じているかということである。このことを具体的に体現するものとして後半では、ひとつは〈映画〉(とりわけゴダールの『映画史』を素材とする予定)、もうひとつは〈ハイパーテクスト〉(特にインターネット上で見ることのできるもの)の理論的連関に焦点を当てていく。受講者数に応じて、自分自身の〈テクスト〉を〈ハイパーテクスト〉に組み替えていくことで、このことを実際に体験してもらうことも予定している。
インターネット講座:「メディア・情報・身体一メディア論の射程」
http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/yamaguci/inet_lec/inlectop.htm
(あくまでも予定)
T 〈導入〉 −−メディア論とは (8月5日2限)
U 「メディア論」をめぐる言説の枠組み (8月5日3,4限)
V 「文字/書物」のパラダイムから、「画像」のパラダイムへの転換 (8月6日1-4限)
W ハイパーテクスト理論 (8月7日1,2限)
X ゴダールの『映画史 Histoire(s) du cinéma』 (8月7日3,4限)
Y ハイパーテクスト的思考のための「演習」 (8月8日1-4限)