活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

国際シンポジウム「クラクフにおける日本のふるさと」2014年10月15日

同時開催:ポスター展「クラクフにおける日本のふるさと―日本美術技術博物館mangghaの20年」
2014年10月15日-11月14日

講演者:ボグナ・ジェフチャルク=マイ(日本美術技術博物館manggha館長)
    カタジナ・ノヴァク(同副館長)
    加須屋明子(京都市立芸術大学准教授)
    スタニスワフ・メイエル(ヤギェロン大学准教授/東京外国語大学国際日本研究センター特任研究員)
    森田耕司(東京外国語大学准教授)

同会の企画・司会をご担当された本学ポーランド語科の森田耕司先生に寄稿をお願いしました。

外務省の2014年「V4(ヴィシェグラード4カ国:ハンガリー・スロバキア・チェコ・ポーランド)+日本」交流年事業の一環として、ポーランド共和国の古都クラクフにある日本美術技術博物館manggha開館20周年を記念した国際シンポジウム「クラクフにおける日本のふるさと-日本美術技術博物館mangghaの20年」が開催された。

このシンポジウムでは、同博物館のボグナ・ジェフチャルク=マイ館長とカタジナ・ノヴァク副館長、加須屋明子氏(京都市立芸術大学)、スタニスワフ・メイエル氏(ヤギェロン大学/本学国際日本研究センター)を講師として招き、同博物館設立の経緯と20年にわたる歴史、同博物館で開催された日本関連の様々な企画や催しに関するポスターの特徴とその魅力、そして同じクラクフにあるヤギェロン大学日本学科との協力関係についての講演及びディスカッションが行われた。

また同時開催のポスター展「クラクフにおける日本のふるさと-日本美術技術博物館mangghaの20年」にも、学内外を問わず多くの人々が足を運び、同博物館の輝かしい20年の歴史を振り返りつつ、日本とポーランド両国の絆に思いを馳せる絶好の機会となった。ポスターのキャプション翻訳には本学ポーランド語専攻の学生たちも参加した。このポスター展は、2014年10月15日(水)から11月14日(金)まで開催された。

ポスター展の会期半ばにあたる2014年10月25日(土)と26日(日)、本学で日中韓三国ポーランド学会議が開催された。この会議が開催されることになったのは、2007年に韓国外国語大学校ポーランド学科開設20周年を記念した国際学会「アジアにおけるポーランド研究」での、韓国外国語大学校、北京外国語大学及び東京外国語大学のポーランド研究者の出会いに端を発する。
その際に、隔年持ち回りで「日中韓三国ポーランド学会議(SPTK)」を開催することを合意し、第1回会議は2009年に本学で、その後、北京外国語大学、韓国外国語大学校の順に開催され、今回の本学での会議が4回目となった。

この会議には、日中韓のポーランドを専門とする教員や学生、ポーランドの大学で留学生のポーランド語教育に携わっている教員、世界におけるポーランド語の普及を推進している政府機関の代表、日本在住のポーランド人や留学生も参加した。報告はすべてポーランド語で行われ、主な内容は、ポーランドの言語、文化、歴史、社会に関する教育、ポーランド研究の歴史と現状、参加者による最新の研究成果に関するものであった。在東京、在北京、在ソウルのポーランド共和国大使が全員出席したことからも、この会議に対するポーランド政府の関心の高さがうかがえる。

同時開催中のポスター展の鑑賞もこの会議のプログラムに加えられていたため、会議参加者全員がポスター鑑賞を通して日本とポーランドの文化交流の一端について触れる機会を得た。そして、ポスター展の会期終盤にあたる2014年11月13日(木)、「映画を通して考えるポーランドの歴史と文化」というイベントが開催された。このイベントは、クラクフにある日本美術技術博物館mangghaの設立者であるアンジェイ・ワイダ氏(1926~)が、映画監督・舞台演出家など、さまざまな分野で卓越した業績を残してきたポーランド文化の巨匠であることから、本学が開催した「クラクフにおける日本のふるさと」国際シンポジウム及びポスター展の一環として、ワイダ監督による代表作を通して、ポーランドの歴史と文化について学ぶことを目的に開催されたものである。本学のポーランド人教員であるヤグナ・マレイカ氏とスタニスワフ・メイエル氏をコメンテーターとして招き、ポーランドの歴史と文化について学ぶ有意義な機会となった。(森田耕司)


ワークショップ 写真 (PDFファイル)

ワークショップ ポスター (PDFファイル)

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