活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

国際日本語教育部門 主催「日台体験型交流活動を通じた学びとは」ワークショップ: 母語・地域性をふまえた日本語教育研究

発表者:文野峯子氏 人間環境大学名誉教授
    工藤節子氏(台湾)東海大学助理教授

日時: 2014年9月8日(月)15:00-17:30
会場:東京外国語大学府中キャンパス 研究講義棟1階104室

豊橋の人間環境大学と台湾の東海大学では、日本と台湾の大学生がコミュニケーションを取ることで問題解決をしてゆく場が組み込まれた合宿形式の活動が行われ、今年で9年目を迎える。本ワークショップはこのような活動から学生がどのようなことを学べるのかという問いをフロアに投げかけ、参加者を交えてディスカッションを行うことが趣旨である。

ワークショップでは、初めにこれまでの交流活動の内容が紹介された。学生自身で交流活動への参加を呼びかけるコマーシャル・フィルムの作成、農業体験への参加風景や参加した学生へのインタビューなどが紹介された後で、上記に挙げた問いについて、ディスカッションが行われた。ディスカッションはグループごとにキーワードを書き出しながら行われ、その後書き出したメモを見せながら発表が行われた。最後に、交流活動に参加した学生へのインタビューの結果がPAC分析によるテンドログラムで示された。

こういった学生主体のプロジェクトワークは、言語教育に限らず、他者とのコミュニケーション能力、共同作業、国際交流といった複数の体験実践や問題解決能力の向上を養う方法として、近年多くの教育機関で実践されつつある。しかし、活動内容の分析や実質的効果の精査はあまり行われていないのが現状であろう。

今後の学部教育においてこのような学生主体の活動は一層活発になると思われるが、教員の役割も含めて運営やプログラムの効果を検討する必要があり、その点、多くの示唆が与えられたワークショップであった。夏休み中にも関わらず会場には30人近くの教員や学生が参加し、熱心な討論となった。
(谷口龍子)

ワークショップ 写真 (PDFファイル)

ワークショップ ポスター (PDFファイル)

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