活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

講演会「明治維新と宗教:北畠道龍の生涯を通して」

国際日本研究センター 比較日本文化部門・国際連携推進部門共催 講演会
「明治維新と宗教:北畠道龍の生涯を通して」

講師:ブリッジ・タンカ氏(デリー大学)
日時:2010年5月20日(木)18:30~20:00
会場:東京外国語大学府中キャンパス、研究講義棟4階427室(海外事情研究所会議室)

北畠道龍(1820-1907)は明治期に浄土真宗本願寺派の学僧として、また、明治政府内の反幕閣・急進改革派として活躍した。また、本願寺の改革運動も推進した。さらに1883年には日本人で初めて仏教の聖地・ブッタガヤへの順礼を果たした人物でもある。講演では、インド文明論を源流とするアジア社会論の大きな射程を視野におさめながら、国学、法律、軍事、西洋化などと仏教との融合をめざした道龍のあゆみが紹介された。明治期の神道国教化のもとで「弾圧された仏教」というイメージを覆す新鮮な報告であった。また、紀州・和歌山県を舞台にした思想のドラマとして、大逆事件の内山愚童や高木顕明らにつながる行動的な仏教の思想的系譜もうかがわせるものであった。参加者は15人程度であったが、討論では19世紀後半から20世紀初頭までの世界的な青年による宗教運動なども参照され、活発な議論が交わされた。

研究会の 写真 (スライドショーでご覧いただけます)

研究会の ポスター (PDFファイル)

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