東京外国語大学 総合文化研究所

総合文化研究所 催し物

特別企画展示「ドム・ディム・ドム(Дом-Дым-Дом)」

会場:東京外国語大学 附属図書館2階 ブラウジングスペース
会期:2022年5月17日(火)~6月16日(木)
9:00~17:00(土曜13:00~17:00)
一般公開

破壊されるドム(建物)、戦禍のディム(煙)とプロパガンダのディム(煙たさ)、個々にとってのドム(家族)をとらえた反戦を訴える美術展

タイトルとコンセプト:
「ドム・ディム・ドム」(Дом-Дым-Дом)はロシア語で、意味は"Home. Smoke. Home."です。「ドム( Дом):Home」は、破壊された建物あるいは個人が大切にしている家族、そして時には攻撃の的となるものを指します。「ディム(Дым ):Smoke」は、ウクライナで起きている破壊行動による目に見える煙と、ロシアで行われているプロパガンダ、つまり見たくもない煙たいものを指します。
本展覧会では個々のアーティストが絵画、写真。カリグラフィー、生花を通して「家とは何か」というテーマに向き合い、それぞれの想いを表現します。

参加アーティスト:
レーナ・アフラーモワ Lena Aframova
本展の企画者、写真家。ウクライナ出身のユダヤ人、神奈川県在住。16歳からイスラエルで移⺠文化と教育学を学ぶ。2001年報道カメラマンとして来日。

ナターリヤ・トロピーツィナ Natalia Toropitsinaz
カリグラファー、画家。ロシア・アストラハン出身、モスクワ在住。2019年プーシキン美術館での「シューキン・コレクション展」で題字と解説文の描画を担当するなど多方⾯で活躍。ロシア政府の抑圧を恐れず反プーチンの声を上げる。

イリヤ・エラシエヴィチ Ilya Erashevich
画家。ベラルーシ⽣まれ。東京芸術⼤学院に在籍。チェコ、台湾、韓国の⼤学で学ぶ。今は⾼齢化などの社会問題を⽇本画に取り⼊れる⼿法を模索中。

小原一真 Kazuma Obara
写真家、ジャーナリスト。岩⼿県⽣まれ、⼤阪府在住。ロンドン芸術⼤学修⼠課程卒業。チェルノブイリ原発事故を記録した『Exposure/Everlasting』 (2015)で国際的な賞 を多数受賞。会期中はウクライナと周辺国を取材予定。

イリヤ・バイビコーフ Ilya Baibikov
草⽉流華道家。ロシア・モスクワ出⾝のユダヤ⼈、神⼾在住。神⼾で⽣け花の講師を務める傍ら、エルサレム、テルアビブ、ストックホルムなどでワークショップを⾏う。

アリョーナ・トルカチョーワ Alyona Tolkacheva
画家。ウクライナのキエフを拠点にしている。軍事侵攻後はウクライナ国旗⾊である⻘と⻩⾊の「平和の⿃」を取り⼊れた作品を連作で発表している。

ヴィクトリア・クローヒナ Victoria Krokhina
ウクライナのポルタヴァに住む美⼤1年⽣。攻撃を受けた地の写真に、かつての⽣活のイラストを重ねた作品がSNSで話題に。今回の展覧会でアーティストデビューを果たす。

展示会デザイナー:ヴィクトリア・マカウスカイテ Victoria Makauskaite
建築家。リトアニア出⾝。都内在住。

主催:東京外国語大学 総合文化研究所