2017年12月アーカイブ

2017年12月12日

コンシェルジュおすすめの本『難解な本を読む技術』

難解な本を読む技術

高田明典著

東京 : 光文社, 2009.5

3F閲覧室

請求記号:A/019/696603 図書ID:0000696603

4F@ラボ(ラーニングコモンズ)

禁帯出 請求記号:A/019/696615 図書ID:0000696615

「実体験に比べれば読書は圧倒的に安価ですが、読書というのは決して「情報を受け取る」という受動的な営みではなく、そこに表現されている知識や思想を、自分の内部に取り込むという能動的な営みです。-(中略)-この能動的な営みには、技術が存在しています。つまり、「読書は技術である」というのが、この本の基本的考え方です。」(本文p.4)

レポートや論文を書く時にはいろんな本を参照することになりますが、中には何度読み返しても内容が把握できないような難しい本もあると思います。

特に学術書になると難解な思想や概念を主題にしたものが多く、十分な基礎知識を持っていてもすぐに理解することはできません。

今回のおすすめ本は、そうした難しい本をより効果的に読み解くための技術を丁寧に教えてくれます。

様々な読み方と、そこから得られた知識と思想をどう生かすのかを説明した後には、ドゥルーズやアダン、ソシュールやフーゴーなどの著名な作家・研究者の書籍を例にしながら実践的な分析もされているのがポイントです。

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コンシェルジュのおすすめ本『大学生と大学院生のためのレポート・論文の書き方. 第2版』

大学生と大学院生のためのレポート・論文の書き方. 第2版

吉田健正著

ナカニシヤ出版, 2004.4

3F閲覧室

請求記号:A/a6/602011 図書ID:0000602011

4F@ラボ(ラーニングコモンズ)

禁帯出 請求記号:A/a6/696611 図書ID:0000696611

「客観的というのは、単に叙述に筆者の主観や判断を入れないという意味ではありません。できるだけ客観的方法によって情報を得、できるだけその情報(データ)に即して解釈あるいは分析する、ということでもあります。自分の好みに合う情報だけを選び、自分の好みに応じて解釈しては、客観的なレポートとは言えません」(本文pp13-14)

以前取り上げた『留学生と日本人学生のためのレポート・論文表現ハンドブック』が基礎編と言うのならこれは応用編に入るでしょう。

ここではレポート・論文とは何かをふまえてどのように調査して書き出すのか、そのプロセスについてより専門的な方法を述べています。

そのため、書き方についてはある程度理解していて、文章としての完成度を引き上げることを目標としている方にとって一読の価値がある本です。

特に気を抜きやすい引用・注釈の書き方や著作権に対する姿勢などにも言及しており、文の構成や形式にもしっかりと説明がされているのでおすすめです。

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