多言語ブローシャー 日本語 / Japanese
日本語
日本専攻
私たち日本専攻、すなわち、言語文化学部「日本語」と、国際社会学部「日本地域」では、外国のことだけではなく「日本」について学ぶことができます。留学生と日本人が同じ教室で「日本(語)」について学び、留学生の視点から見る日本(語)、日本人の視点から見る日本(語)、それぞれの立場を超えた視点から日本(語)を客観的に認識できる特徴的な専攻です。日本専攻は学部合わせて、各学年45人の学生定員を有しています。そのうち30人が外国人学生、15人が日本人学生という内訳です。入学した学生たちは同等の立場で、どうしても別学が必要な科目を除いて、すべて、一緒の教室で同じカリキュラムで学びます。外国人・日本人が分け隔てなく混在した環境で、日本語・日本学を学ぶことになります。このような現境で、外国語としての日本語や世界の中の日本という認識が追求されていきます。
日本専攻は現在10人の教員が在籍し、研究と教育に励んでいます。日本語学の専門家をはじめ、日本語教育学、言語学· 対照言語学、日本文学、日本思想史、日本歴史学· 社会論の専門家により構成されています。それぞれ着実な研究活動を展開し、それを資本に学生の指導に当たっています。
日本専攻の歴史は、1954年に外国人留学生に日本語を教える1年制の留学生別科が置かれたことから始まります。その後一般教育課程までを含む3年制の留学生課程に発展し、1968年に特設日本語学科として、4年制の学士の称号 (現在の学位) を授与する学科に成長しました。当初は外国人だけの学科故の「特設」でした。カリキュラムについては日本人学生を直ちに迎え人れられる体制を整えていましたが、日本語専攻の日本人学生とは何かについて理解が得られないなど様々な事情から、20年近くにわたりそのままでした。関係者の努力により日本人学生を迎え入れ、 日外混在の真の小国際社会としての教室が1985年に実現しました。
日本専攻で学ぶうちに、国籍の違う人たちといることが「普通」に感じられてくるはずです。 「国際的な感覚を、大学生活を通して身に着けたい」 「日本(語) について深く学びたい」。日本専攻ではそんな思いを持つみなさんの入学をお待ちしています。
東京外国語大学の特色
1. 世界有数の一大言語教育研究センター
本学の外国語学部と大学院地域文化研究科では約50の言語を正課として教育しています。その半数以上はアジア系の言語であり、日本では本学においてのみ教育研究されている言語も少なくありません。
2. 世界諸地域を対象とする、 学際的・地域横断的な教育・ 研究の拠点
本学では、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニア、アジア、アフリカと世界のほぼすべての地域を対象に、その文化・歴史・社会について、人文、社会科学のさまざまな学問分野の専門家が協働して、学際的、分野横断的な教育研究活動を展開しています。
3. 日本語教育研究の拠点
日本語教育、日本語教育学、 日本語教師養成の世界的な拠点として、本学は、日本と海外で日本語教育機関への総合的アドバイザーの役割を果たしています。
本学の歴史
本学の歴史はたいへん古く、その起源は1856年に開校された蕃書調所まで辿ることができます。日本における外国研究の歴史は本学の祖となる官営学校によって始まったといっても過言ではありません。1899年に東京外国語学校として独立した本学は、1999年に独立100周年を祝いました。
2000年、本学は東京都府中市に位置する現キャンパスに移転しました。府中キャンパスは、近代的な設備と高度な情報環境を特徴としています。現在本学は、2012年に外国語学部を改編した言語文化学部、国際社会学部に加え、大学院総合国際学研究科、アジア・アフリカ言語文化研究所、留学生日本語教育センターを中心に構成されています。キャンパスは、東京西部の府中市にあります。言語文化学部(1学年定員370名)、国際社会学部(1学年定員375名)、大学院総合国際学研究科(1学年定貝修士148名・博士40名)があり、世界の言語・文化・社会の教育を学びます。また、学内には、アジア・アフリカ言語文化研究所、留学生日本語教育センターがあります。