監督らを招きバルカン半島を舞台にした2作品を上映

2023.12.27

2023年12月17日(日)、アゴラ・グローバル プロメテウス・ホールにおいて、TUFS Cinemaバルカン半島映画特集『いつか、どこかで』、『どこでもない、ここしかない』上映会を開催しました。

マレーシア出身のリム・カーワイ監督による両作品はロードムービーの要素もあり、登場人物と一緒に旅をしているかのように旧ユーゴスラビア各国の美しい風景を楽しむことができました。両作品とも、現地の人びとを交えて即興的に作り上げたドラマで、『どこでもない、ここしかない』は、スロベニアの首都リュブリャナに暮らすトルコ人夫婦の物語。『いつか、どこかで』は、マカオ人女性アデラが現地の人々と出会い、交流しながらクロアチア、セルビア、モンテネグロを旅する物語。どちらの作品でも、そこに生きる人々の暮らしの中にバルカン半島の複雑な歴史と思いが浮かび上がります。

『いつか、どこかで』の上映後は、リム監督と本作品で主演を務めたアデラ・ソーさんによるミニトークがあり、本作品の制作背景や現地での思い出などが披露されました。

『どこでもない、ここしかない』の上映後は、旧ユーゴスラビア現代史が専門の神田外語大学の鈴木健太講師とリム監督によるトークが行われました。鈴木氏からバルカン半島の多様な民族性や歴史について、地図を示しながら解説があり、その後、リム監督からはバルカン半島で映画を撮ることになったいきさつやバルカン半島への思いについて語っていただきました。質問コーナーではアデラさんも再登場し、撮影エピソードなどについてお話がありました。

リム監督のバルカン半島映画第3作目となる『すべて、至るところにある』は2024年1月27日より劇場公開される予定で、こちらもアデラさんが主演を務めます。新作品が待ちどおしくなるような、今回の上映会でした。

「いつか、どこかで」上映後ミニトーク
鈴木氏によるバルカン半島の歴史に関する解説
リム監督による上映作品の解説
アデラ氏による撮影エピソード紹介
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