日英通訳・翻訳実践プログラムの通訳実習で大学院生が同時通訳を実践

2023.06.14

2023年5月25日(木)、2023年度春学期開講の授業「通訳翻訳実践研究1」において、大学院総合国際学研究科の日英通訳・翻訳実践プログラムの通訳実習が行われました。

通訳実習に参加した大学院生の中から、安形和真さんのレポートを紹介します。

レポート:安形和真さん(大学院博士前期課程 日英通訳・翻訳実践プログラム2年)

今回の実習で私たち2年生は、日英通訳・翻訳実践プログラムに所属する1年生と学部の通訳・翻訳論を履修している3,4年生に向けて、プログラム独自のキャンパスツアーを行いました。このツアーは、「今年度から大学院に入学した1年生に向け、大学の施設を紹介すること」を目的に組み立てました。同時通訳ブースがある演習教室からスタートし、キャンパス内の各施設を訪れ、最後には研究講義棟に戻り質疑応答を行いました。

教室では同時通訳ブースで、教室外では簡易通訳機材を用い、参加者の前で同時通訳を行いました。通訳機材を使用するのは初めてで、全員がマイクを通して通訳をするのはもちろん、「通訳をされる」スピーカー役と、「通訳を客観的に聞く」オーディエンス役を順番に回すことができ、大変貴重な経験となりました。

実習にあたり、事前準備を念入りに行いました。参加者を楽しませるためのエンターテインメント性も意識しながら、1年生にとって有益な情報を沢山盛り込むため、大学内を何度も回ってツアーの導線を考えました。また、「大学の隅から隅まで見てもらいたい」という気持ちもあったので、移動時間が長くなってしまいました。そこで、移動時間も後ろを向いて話したり、参加者にクイズを振ったりするなどの工夫を施しました。話す内容については、各自が担当するエリアの原稿を共有し、お互いに意見を出し合って内容を改善し、訳出を考えました。そして何度も原稿の読み合わせを行い、通訳の練習をしました。

本番では事前準備の努力が実り、各自が満足のいく訳出を行うことができました。ですが通訳機材を使うのが初めてだということもあり、通訳者同士の交代時の機材の受け渡しがうまくいかない、通訳者の声が聞こえない、機材から雑音が聞こえてしまうなどのトラブルもあり、改善の余地はまだまだありました。

同時通訳は2人~3人のチームで行われることが多く、通訳者にとっては、自分自身のパフォーマンスだけでなく、チームワークも重要です。今回の実習の本番中でも、お互いを客観的に見て「歩くのが速い」「声が小さい」などと指摘し合うことができました。今後の実習では、今回の反省点を活かし次に役立てていくのはもちろん、プログラムの仲間同士で助け合って、良い成果を得ることができればと思います。

教室での説明と同時通訳ブースでの通訳
教室での説明と同時通訳ブースでの通訳
図書館の展示
グラウンド横
研究講義棟
TUFSモニュメント
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