山形スタディツアーで大学院生が同時通訳を実践

2022.08.04

2022年度夏学期に集中講義として開講される世界教養プログラム「地域社会の持続性について考える」(通称:山形スタディツアー)の事前学習会において、大学院総合国際学研究科の日英通訳・翻訳実践プログラムの通訳実習が行われました。2022年7月25日(月)、26日(火)の2日間にわたって、山形県の概要説明や、日本の中小企業・地方の事業の海外展開についての講義、4つの自治体の地域特性の説明や今後の打ち合わせなどを、参加している留学生向けに大学院生4人が通訳を務めました。

通訳実習に参加した大学院生の中から、大畠徹也さんと阿戸ちはるさんのレポートを紹介します。

レポート:大畠徹也さん(大学院博士前期課程 日英通訳・翻訳実践プログラム2年)

今回の通訳実習では、依頼者とのやり取りから当日の動きまで、自分たちで主体的に動くことが求められる場面が多く、より実践的な通訳の現場を経験する機会となりました。また、実際に通訳を必要とする留学生の方々が参加していることから、通訳を務めることに対する責任や使命を強く感じながら通訳に臨みました。

事前準備では、クラスメイト同士での情報共有を徹底しました。通訳の担当箇所を分担し、交代のタイミングを事前に決めておいたことで、本番ではスムーズに交代することができました。また、当日に共有された資料の翻訳作業も手分けして行うなど、チームワークが大きな助けになることも学びでした。一方で、やはり改善すべき点が多かったのも事実です。背景知識が十分でない内容のときには、訳出が追いつかないことがありました。また、訳出することに必死になると、声の大きさや明瞭さに意識を向けることが難しくなっていたところも反省点です。

今回の通訳実習を通してさまざまな気づきを得ることができました。通訳パフォーマンスの改善に向け、今後も引き続き取り組んでいきたいと思います。

レポート:阿戸ちはるさん(大学院博士前期課程 日英通訳・翻訳実践プログラム2年)

Zoomの同時通訳機能を使用した遠隔での実習は今年度2回目でしたが、今回は初めて依頼者の方とのコミュニケーションの段階から学生が担当しました。依頼者の方には大変迅速に情報共有や問い合わせ対応をしていただき、安心して準備を進めることができました。

一方本番では原稿通りにスピーチが進まなかったり、当日に届いた一部の資料に関する準備が十分に行えなかったりし、思うような通訳ができなかった箇所もありました。

先生方がいつも仰っている臨機応変さの大切さを身に染みて実感し、実際の通訳業務を理解する貴重な機会となったと感じています。一緒に通訳を担当したクラスメイトとは事前に本番の動きについて十分に話合っていたおかげで問題なく交代等を行うことができ、改めて通訳におけるチームワークの重要性を実感しました。

夏学期を前に自身の課題点について再認識したほか、日ごろなかなか得られない遠隔での通訳実践の場となりました。このような貴重な機会をいただきましたことに心より感謝申し上げます。

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