掲載日:03.03.25
コレクション情報 アジア情勢に関する新聞・雑誌記事切抜帖

このユニークで包括的な約35万にも及ぶアジア情勢に関するNews CuttingのコレクションはDick Wilson氏によって系統的に収集されたアジアの主導的な新聞・雑誌からのNews Cuttingです。1964年（昭和39年）から2000年までの大きな事件や、政治・経済・社会情勢・文化に関する興味ある意見や分析のNews CuttingがThe Financial Times、 International Herald Tribune、 The Times、 The Guardian、 Far Eastern Economic Review、 The Economist、 Japan Times、 Straits Times、 South China Morning Postを始めとして多くのアジアの雑誌からも収集されています。その他、コレクションには多くのパンフレットや抜刷も含まれております。

このコレクションを構築されたDick Wilson氏はA Quarter of Mankind (1966), Mao, The People's Emperor (1979), China, The Big Tiger (1997)等22冊のアジアに関する本を著しており、またジャーナリストとしての賞も受賞しています。
「切抜き」は整理されて全て紙に貼り付けられ堅牢に製本されています。一冊の大きさは高さ35cm幅23cmで、一冊は約400頁、約600の「切り抜き」が収録されています。コレクションは604冊あり、全てを収納する場合は約60メートルの棚を必要とするでしょう。「切抜き」は年代順に整理され、バックラム装幀の堅牢なフォルダーに納められており、保存状況は極めて良好です。
これだけの量のコレクションを構築するのに莫大な経費を要したとWilson氏は述べています。

膨大な「切抜き」は近代アジア史の研究にとって理想的な補佐をしてくれます。更に「切り抜き」は、利用者が機械などの助けを受けたり、面倒な検索作業をしたり、何か画面を見るといったようなことの必要が全くない程に良く整理されています。このコレクションには現代の技術は無用の長物です。
「切り抜き」の日付は"21 Aug 82"というように記されています。出典は略記号で、たとえばThe Timesは"LT"、New York Timesは"NYT"、International Herald Tribuneは"IHT"のように記されています。もちろん全ての略記号の完全なリストや450にも及ぶ出典のリストは提供されます。

Wilson氏はPress Cuttingの重要性をロンドンのRoyal Institute of International Affairの図書館で学んでいた時とThe Financial Times社で働いていた時に知りました。フリーランスの記者になり、また1965年以来自分で本を書くようになって、自分自身の便宜のために新聞と雑誌のPress cutting libraryを作ることを考えたわけです。
このコレクションは20世紀後半の現代アジア史の研究者にとって無限の価値を有することを氏は確信しております。

Dick Wilson氏のプロファイル：

1928年生まれ。アジア問題を専門とする英国人ジャーナリスト・著作者
Oxford大学およびCalifornia大学Berkeleyで法律関係の学位を取得

職歴その他
1955-58年　Financial Times社勤務
1958-64年　Far Eastern Economic Review, Hong Kong社勤務（編集者）
1964年 　　アジアにおけるジャーナリズムに対するマグサイサイ賞受賞
1969-72年 シンガポールStraits Times社勤務（編集主幹）
1975-80年 China Quarterly

著作
Quarter of Mankind, Asia Awakes, Mao the People's Emperor, Chou En-lai, The Sun at Noon, A Bank for Half the World, Hong Kong !, The Long March, Future Role of Singapore, China the Big Tiger, (Co-author) Thailand's Turn, The Great Wall