2月2日にMIRAIゼミ(秋学期4回目)が開催されました。 今回はDグループ(朱さん・横山さん)が担当してくれました。
今回のテーマは「問いづくり」。 最近ではChatGPTなど、何かと話題のAIですが、「AIにはできないこと」とされている能力の一つが「問いを立てること」です。
「問いを立てる能力」は、広い文脈で転用可能な能力である「トランスファラブル・スキル」の一つとしても認識されています。
今回のゼミでは、戸田山和久『論文の教室』(NHKブックス)で紹介されている「ビリヤード法」をベースに、問いを先鋭化していくグループワークを行いました。
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000912722022.html
~~~~~~~~~~ ゼミの流れ ~~~~~~~~~~
話題提供(5分)
ビリヤード法の紹介(5分)
グループワークの事前確認(5分)
グループワーク(65分) ※ 休憩を含む
Step1:問いを書き出す(10分)
Step2:問いを分ける(15分)
Step3:問いを広げる(15分)
Step4:問いに答える(10分)
Step5:報告準備(5分)
Step6:共有する(5分×2=10分)
まとめ(5分)
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「ビリヤード法」では、問いを出し合うためのテーマをまず設定します。
今回、2つのグループがそれぞれ選んだテーマは、「言語の壁をいかに越えるか」そして「研究者にとって一番苦痛なこと」でした。
テーマに対して、問いを付箋にどんどん書き出していきます。
このプロセスを「ビリヤード法」では、「(問いを)ぶつける」と呼んでいます。
付箋に書き出した問いは、分類・階層化・細分化して、整理していきます。
問いを整理した後は、いよいよ答えを考えていくフェーズです。
最後に、Dグループ(横山さん)の所感を紹介します。
ゼミ当日は「AIは問いを立てることできない」というのがピンと来ていなかったが、先日ChatGTPを使ってみてよくよく実感した。
今後のゼミで実際にAIを使ってみる回があったら面白いかもしれない。
一方で「問いを立てる」という行為は、本来グループでやるのには不向きであるように感じた。
ぼんやりとした問いの背景に存在した、直感的なものや経験的なものが他者からのコメントに塗りつぶされてしまうからだ。
今回のやり方だと、参加者全員が即時に言語化できるレベルの問いしか生まれないだろう。
「集団で行うことが良い」というのが社会通念であるが、誰にも邪魔されずにじっくり自分と向き合うことも重要なのではないか。
集団でやったほうが良い結果が出ることと、個人でやったほうが良い結果が出ること、それぞれ何なのか考えてみたい。