24年度前期の2回目と3回目のゼミは、石橋・竹内・本田・小林(美)が担当で行いました。

「自分の研究とゆるくつながるものを紹介して、思いや魅力をことばで紹介する」

5月23日(木4)の回では、自らの研究と研究への思いを専門外の人にも分かりやすく説明する機会を作ることを目標に、「自分の研究とゆるくつながるものを紹介して、思いや魅力をことばで紹介する」というテーマを設定しました。

当日の流れは、下記の通りです。

  • テーマと内容の説明
  • グループ分けとやり方の説明
  • 1stセッション:グループ内発表・質疑応答
  • 2stセッション:グループ替え&発表・質問応答
  • 全体で共有

研究のきっかけになったもの、研究の対象地域のご当地グッズ、対象言語の音楽や映画などの作品、エピソードや写真、研究を深める書籍など、紹介したいものは当日持参するよう、参加者に事前に伝えました。
その際、「何を持ってきてもよいが、研究分野の専門書はNG」というルールも併せて伝えました。
このルールは、それぞれが研究と「ゆるい」つながりをもったものを持ち寄ることで、専門外の人にもとっつきやすい研究紹介を行うことができるように設けられました。
実際、参加者それぞれが持ち寄ったものには、外国の児童文学から資格試験の対策本、さらには哲学書まで、様々な種類の本がありました。
実際に研究にかかわるものや、留学中の写真を紹介する人もいました。
紹介を聞いて、聞き手は興味深い点や気になった点を付箋に書いて発表者に渡しました。

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この回では、話し合いを通じて主に自分の研究にまつわるものやエピソードを具体的に思い出し、伝えたい項目を洗い出す作業を行いました。

最後には、全体に対して、3分間でプレゼンをしてもらいました。付箋も活用した対話は大いに盛り上がりました。

「わたしと研究をとりまくモノ語り〜つむぐ・つくる〜」

6月6日(木4)の回では、前回の設定に沿って、「わたしと研究をとりまくモノ語り〜つむぐ・つくる〜」とテーマをさらに明確にしました。
前回書いた付箋、前回紹介したものについて、実際に文章化することによって、形に残すことを目標にしました。

当日の流れとしては、下記のようになりました。

  • 前回話した内容を思い出す
  • 文章を考える
  • 意見をもらう
  • 推敲する
  • 文章を完成させ、展示する

文章は、MIRAIのブログ記事として投稿したり、外語祭で配布するマガジンに載せたりすることを想定してもらいました。
雑誌のコラムや美術館・博物館などでのパネル、本屋のPOPなどをイメージして、短い文章でまとめるように伝えました。
対面の参加者は、手書きで作文し、オンライン組がパソコンで文章を作りました。

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実際に書いてみると、思ったよりも時間がかかり、完成までは到達できなかった人もいました。
文章化するということは、なかなか難しく、技術が必要であることを実感しました。
しかしそれでもなんとか完成させ(あるいはキリのよいところまで書き上げて)、お互いの紹介文に感想・コメントをすることはできました。
手書きで作文した対面組は、オンライン組以上に、「書く」作業に時間がかかってしまい、段取りを少し変更せざるをえない場面もありました。
とはいえ、参加者のみなさんの協力もあり、なんとか2回分のゼミを終えることができました。

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振り返ってみて

今回のゼミで上手くいったこととして、以下のような点がありました。

  • 成果物を残すということが出来た。
  • 各人のまだ知らない一面を、書籍紹介を通じて知ることができた。
  • 計画の段階で、本をはじめ、自分が良いと思ったものの紹介であったが、実際には、モノに限らず、思い出の紹介もできた。
  • 具体的なモノがあったので、みんなと話題を共有しやすくなった。それぞれ持ってくるものに違いがあったのは興味深かった。
  • すぐに文章に取り組むのではなく、1回目は対話に徹することで、文章化したい内容を深掘りすることができた。
  • 特に5月23日(木4)の回はとても楽しかったとの感想があった。

一方で、うまくいかなかったこともありました。
今回は、MIRAIゼミで成果物を残すことを目指していましたが、実際には、文章を完成させられた人もいれば、不完全燃焼で終わってしまった人もいました。
時間の不足や手書きに不慣れだったことなどが、原因として考えられます。
作業の道具や文章作成のルールや枠組みの規定などを、よりしっかり話し合っていく必要があると感じました。
また、メンバー同士が多忙な中、どのように協力しあっていくかについても、今後検討していきたいと思います。