宮古島ブログvol.2!今回はワークショップでインタビューさせていただいた2名をご紹介します。池間方言、文化など様々なことを教えていただきました。

まずは5日間のインタビュー、島の案内をしてくださった具志堅さんです。先生方や島の若い方から「方言のことなら具志堅さん!」と一目置かれる存在で、私たちにも発音、細かい使い方や違いを丁寧に根気強く教えていただきました。

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具志堅さん おすすめの泡盛は「多良川」。

方言について質問すると、「興味あるんだ!?」と喜んでくれたのが印象的でした。池間では、誰かに会ったとき「ん じゃ かい が?(どこ行くの?)」と会話が始まります。「海に行く」は「いん かい どう」と言います。パートナーが出ていってしまったときには「大根ぬ買いくうでぃ(大根買いに行った)」というジョークもあるそうです。

午後は海岸や公民館に行くのが日課で、海岸では流れ着いた軽石やゴミ、流木を拾っています。私たちもビーチに流れ着いたごみを見て驚きました。東京から移住された方も清掃をしていて、「東京から来た方も池間を綺麗にしたいと思っているのはうれしい」と語っていました。 この公民館裏の水浜(みじゅんま)ビーチから大主神社、池間島遠見台跡まで歩きながら年に一度行われるミャークヅツという祭祀や島の歴史についてお話を聞きました。実際の場を見ることで文化や歴史をより深く感じることができました。

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島散策                         
史跡 池間遠見跡からみた景色

続いては伊良波さんです。「1日の計は朝にあり」と朝を大事にし、テレビやラジオ、周りの自然など全てが情報源で、日々感じたことをノートに書き留めています。また、おばあさまがツカサンマ(祭祀を司る女性)だったこともあり、子どもの頃から自然や神様の話をしたり考えたりすることが多かったそうです。池間島の地名や地形の変化、方言を日々研究なさっています。「まだまだ好奇心はあります。探究心も。81歳ですけど。」と、この言葉に私達はまだまだだな、と思いました(笑)

この日は録音用ICレコーダーに風の音が入り込むほどの雨風で気温も15℃を下回る日でした。このような日は「っぞぅ すん びーふ (魚が死ぬほど寒さ)」と言うそうです。海と共に暮らす池間島ならではの表現で興味深いと感じました。

池間方言は「ん」から始まる言葉があるという話題になったところ、次のインタビュー時にリストを作ってきてくださいました。思い出しながら集めてみたとのことですが、240個以上もありました。(しりとりどうなるんだろう...)

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伊良波さん インタビューの様子             「ん」から始まる池間方言のリスト

伊良波さんは宮古島のYoutubeにも出演されています!池間方言について知りたい方はぜひ

→「ミス宮古島と楽しく笑って学ぶ宮古方言!」

https://www.youtube.com/watch?v=dOgvcVadNmw

インタビューを重ねるごとに距離も縮まり、深く話を聞くことができました。本当に勉強になりました。池間方言を知ることで言葉の多様さに触れ、改めて言語っておもしろい!と思いました。

次回の宮古島ワークショップ報告ブログもお楽しみに♪

修士2年 伊瀬知 史子 (非漢字系日本語学習者の漢字学習を研究中)