6月14日 (水)にProject MINT 代表の植山様をお招きし、「パーパスの言語化とパーパスフルな働き方の実践方法とは?」という題目でご講演いただきました。

本イベントは、MIRAIゼミ生が起業に関心を持っていることを背景に企画されました。

講演者の植山さんは、ミネルバ大学大学院卒業後、大学院での学びを活かし、Project Mintを立ち上げられました。

植山さんから事業の立ち上げに関わる話を伺うことで、起業に繋がる考え方を学び、博士課程の学生のキャリアパス開拓へと繋げることが本企画の大きな目的でした。

 【当日の流れ】  
  16:00~16:20 植山さんによる経歴の紹介・Project Mint について  
  16:20~16:40 質疑応答、ディスカッション  
  16:40~17:20 ワークショップ  
  17:20~17:30 質疑応答  
  17:30 中締め  
  17:30~18:00 ディスカッションの続き  
  18:00 講演会終了

スクリーンショット 2023-06-14 16.45.48.png

21世紀型教育と現代社会を生き抜く力

前半の講演では、代表の植山さんより自己紹介とProject MINTの事業についてご紹介いただきました。

植山さんがミネルバ大学院に進学された経緯、大学院で学んだ21世紀型教育を大人に向けて行うためにProject MINTを創設されたことをお話しいただきました。

講演で印象的だったのが、植山さんが大学院で学んだ21世紀型教育が現代社会を生き抜く上で重要であるという点でした。

21世紀型教育とは、どのようなものでしょうか。

これまでの教育においては、決まった正解に答えることや常識に応じることが重要視されてきましたが、21世紀型教育では、主体性思考力を養うことに主眼を置いています。

植山さんによれば、現代の未解決問題に対応していくためには、21世紀型教育で養われる「独自に長期的な方向性を示し、意思決定していく力」が必要とのことです。

今回、初めての試みとして、講演者の植山さんの講演の最中に、重要だと思ったキーワード、質問、感想などをチャットに書き込み、意見や感想を全体で共有しながら進めていく形を採りました。

この手法を導入したことにより、気軽に質問や感想を述べることができ、よりインタラクティブで活発な講演会になりました。

講演の後の質疑応答では、次のような質問が出ました。

  • 「人生のターニングポイントでロールモデルとなった方はいらっしゃるのでしょうか?」
  • 「仮想や理想 →言語化 →実現へと向かうステップにおいて、それぞれ立ちはだかる壁がありますが、植山さんはどのように乗り越えたのでしょうか?」

これらの質問について、植山さんは、「ロールモデルを持つことは良いことだけど、他人の人生ではなく、自分の人生を生きることを意識していくことが重要」、「いろんな人と一対一で会って話したことで、困難を乗り越えた」と答えくださいました。

質問の回答においても、常に自分の内側の声に耳を傾け、問題点を周囲と共有することを重要視する植山さんの考えが一貫して現れていました。

自分自身の内側にある関心、欲求、問いに耳を傾けることは、自身の研究を進めていく上でも重要な考え方になります。

今回の講演会の出発点は、起業に関心のある学生のニーズに応えることでしたが、講演会を通じて、起業に限らずあらゆる困難を乗り越えていく上で必要な考え方を得ることができました。

研究テーマと繋がるパーパスを考える

「パーパスの言語化とパーパスフルな働き方の実践方法とは?」という問いから、ワークショップが始まりました。

パーパスとは一体何でしょうか。

植山さんは

  「パーパスとは、あなた自身を搔き立てて、共感を産むもの

  「協力者や一緒に行動してくれる人を繋ぐ協力なツールである」

と言います。

それは、子どもの頃に特に好きだったことや、人生の中で困難だった経験や、自分らしく、強みを発揮しやる気を搔き立ててくれるものの中にあると述べられました。

私自身を振り返ってみても、確かに子どもの頃に好きだったことやこれまでの経験と、今の研究テーマや将来の夢との繋がりを感じます。

常に自分のパーパスに沿った生き方を実践しながら、社会と繋がることができるといいなと思う反面、どのように実現可能になるのか。

なかなかイメージできない部分がありました。

植山さんは、パーパスフルな働き方を実践する方法として、①あなたのパーパスを見出す、②あなたとステークホルダー共通のビジョンの重なりを話すこと、③そして"Infinite(無限)ゲーム"あなた自身のゲームを突き進むことが重要だと言います。

ワークショップの中で、MINT受講生がどのようにパーパスを見出しているのか、具体例を用いてご紹介下さいました。

特に、他者と対話を通じてパーパスを言語化し、ビジョンを作り、ミッションへと繋げていくことができるといい、MIRAI生を力強く応援して下さいました。

大学院生活は無限ゲームのようで、有限ゲームな一面があります。

日々自分の内面を深掘りしていくなかで、他者との関わりや対話をする機会が少なくなっている人も多いのではないかと思います。

植山さんとの交流の中で、改めて他者との出会いや交流は、新しい視点や価値観の獲得にも繋がり、非常に重要だと実感致しました。

ここでの学びを、MIRAI生同士の交流や自身の研究にも活かしていきたいと思います。

ご講演誠にありがとうございました。

スクリーンショット 2023-06-14 17.26.10.png