TUFS Cinema バスク映画特集(2)リズム・インプロヴィゼーション・ダンスの魅力(インプロヴィゼーション編)『ベルチョラリ−バスクの即興歌人−』

東京外国語大学TUFS Cinemaは、映画を通じ、世界の諸地域における社会・歴史・文化の理解を深めることを目的として行われています。このバスク映画特集では、3週連続で計3本の映画が上映されます。特集のサブタイトルは「リズム・インプロヴィゼーション・ダンスの魅力」となっていますが、この作品からは、とくにインプロヴィゼーション(即興詩、即興歌)の魅力が見て取れることでしょう。

開催情報

日時  2023年12月8日(金)18:15開映(18:00開場、20:45終了予定

会場  東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール

プログラム

  • 映画『ベルチョラリ−バスクの即興歌人−』 本編上映(90分)

  • 上映後トーク アシエル・アルトゥナ(監督)

  • 解説・通訳 ガリ・オルティゴーサ(東京外国語大学非常勤講師)、萩尾 生(東京外国語大学教授)

  • 司会 萩尾 生

その他  入場無料、事前登録制(先着500名)、一般公開

主催:東京外国語大学TUFS Cinema
後援:エチェパレ・バスク・インスティテュート
協力:東京外国語大学多言語多文化共生センター

事前登録フォーム

事前登録制での開催となります。

登録フォーム
https://sanda.tufs.ac.jp/event/tc231208form/

※ フォーム登録後に登録メールアドレスに受付完了メールが届きます。当日、入口にて受付完了メールをご提示いただきますので、ご準備くださいますようお願い申し上げます(スマホ画面で問題ありません)。

※ 事前登録がなくてもご来場いただくことは可能ですが、会場入口で参加登録をしていただきますので、事前にご登録いただくとスムーズにご入場いただけます。定員を超える場合は、事前登録を済ませた方を優先させていただきます。

作品紹介

『ベルチョラリ−バスクの即興歌人−』

監 督 アシエル・アルトゥナ
脚 本 アシエル・アルトゥナ
撮 影 ガイスカ・ブールジョー
音 楽 バスク民謡、パブロ・ブエノ、ヨセバ・オチョア
製 作 マリアン・フェルナンデス・パスカル
出演者 マイアレン・ルハンビオ(即興歌人)
    アンドニ・エガニャ(即興歌人)
    ヨセバ・スライカ(社会人類学者)
    ジョン・マイルズ・フォーリー(口承文芸学者)
    ミレン・アムリサ(即興歌人)
    ヨン・サラスア(即興歌人、社会学者)


2006年/スペイン/90分/バスク語、英語/日本語字幕
原題 Bertsolari
受賞歴:サン・セバスティアン国際映画祭正式出品作品[コンペティション対象外](2011年)


あらすじ

ベルチョラリとは、一定の拍ごとに脚韻を踏みながらバスク語で即興詩をうたう即興歌人のことである。今日のバスク地方では、即興の技と詩の興趣を競う場として、4年に1度バスク即興歌人大会が開催され、その決勝には1万人以上の観客が集う。本作品は、口承文芸学者ら有識者の見解を紹介しながら、2009年度大会に焦点を当てて、過去4回連続優勝のアンドニ・エガニャと、彼に挑戦するマイアレン・ルハンビオら若手世代の、即興詩に対する洞察や大会に臨む心境を丁寧に描出していく。

本作について

バスク地方にはベルチョと呼ばれる韻文詩がある。伝統的な旋律にのせて即興のベルチョを作ってバスク語で歌う人はベルチョラリと呼ばれ、その営為をベルチョラリツァと言う。主として男性によって継承されてきた口承文芸の1つであり、時代とともに世代やジェンダーや主題の枠を超えて発展しつつある。宴の場や居酒屋などでふと歌い出されることもあるが、今日では即興詩の当意即妙な技芸を競う競技会が各地で随時開催されており、その人気ぶりは日本の「大喜利」にも通じる。本作は、即興歌人ほか文化人類学者や社会学者の解釈も参照しながら、素朴で軽妙洒脱なことばの職人芸の本質に迫り、その社会文化的意義を問い直す。スペクタクルや特殊効果の絢爛たるいまの時代にあって、改めて静かな驚きを与えてくれる上質なドキュメンタリー作品である。(萩尾 生)

上映後トーク

アシエル・アルトゥナ

1969年スペイン・バスク州のベルガラ市生まれの映画監督・脚本家。1997年にテルモ・エスナルと共同監督した短編映画『チョチュ』でデビュー。2005年に初の長編映画『アウパ・エチェベステ!』を再びエスナルと共同制作(監督および脚本)し、サン・セバスティアン国際映画祭の新人監督賞を受賞したほか、スペイン映画のアカデミー賞と言われる「ゴヤ賞」の最優秀新人監督賞にノミネートされた。その後の代表作に、ドキュメンタリーの本作『ベルチョラリ』(2011年)や、バスク伝統農家の生活を描き、サン・セバスティアン国際映画祭の3部門で受賞した『アママ』(2015年)などがある。

ガリ・オルティゴーサ

東京外国語大学非常勤講師

バスク地方生まれ。バスク大学で翻訳·通訳を専攻し、2012年に卒業。その間、1年間イギリスに留学。2013年から翌年までドイツのフランクフルト大学バスク語学科にてインターンとして勤務。その後来日し、2015年より立命館大学の日本語と言語学を中心にした特別講座で学び修了。2020年からバスク語とバスク文化の対外普及を目的としたエチェパレ·インスティチュートの講師として東京外国語大学でバスク語とバスク文化·社会·歴史の授業を担当。同年から日本在住バスク人とバスク文化愛好者を集める東京バスクの家の代表理事としても活動。他に東京外国語大学などでスペイン語非常勤講師を務め、インスティトゥト·セルバンテス東京でバスク文化講座を担当。

萩尾 生

東京外国語大学教授

専門はバスク地域研究/言語社会学。マイノリティとしての烙印を押されたバスク語とバスク文化を存続・教育・普及していくことの意味を問い続けている。2009年にバスク州政府から公認された「東京バスクの家」の創設にも携わる。日本語による主な業績として『現代バスクを知るための60章[第2版]』(共編著、明石書店、2023年)、『バスク地方の歴史』(単訳、明石書店、2018年)、『バスク人』(単訳、白水社、1992年)、『バスク初文集』(共訳、平凡社、2014年)などがある。

保育所のご案内

TUFS Cinema上映の間、2022年9月に東京外国語大学国際交流会館前に開園しました「PAL国際保育園@東京外大」にて一時保育のご利用が可能です。
PAL国際保育園@東京外大:https://seiwagakuen.ed.jp/pal/

一時保育をご希望の方は、以下のウェブページからお申し込みください。
一時保育申込:https://hirogariclub.studio.site/ichijihoiku

※事前に簡単な書類の提出とお子様の様子をお伝えいただく園児面談(オンライン可)がございます。

【お問い合わせ先】
PAL国際保育園@東京外大
月~土 7:00~18:30
電話番号:042-306-9955
mail:paltufs@seiwagakuen.ed.jp
担当:杉田

会場のご案内

◆〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1

◆JR中央線「武蔵境」駅のりかえ  西武多摩川線「多磨」 駅下車  徒歩5分
(JR新宿駅から約40分)

◆京王電鉄「飛田給」駅北口より多磨駅行き京王バスにて約10分 「東京外国語大学前」下車

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祝日・一斉休業期間(夏季・冬季一斉休業など)を除く

東京外国語大学 広報・社会連携課 TUFS Cinema 事務局

TEL: 042-330-5441 
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