活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

国際日本研究センター 社会言語部門主催講演会「シマグチとぅシマウタ~奄美のことばと暮らしと情熱と~」(2013年6月29日)

講演者:町健次郎氏(奄美大島瀬戸内町立図書館・郷土館学芸員)、前田達朗(東京 外国語大学)
演奏:徳原大和氏、里朋樹氏(シマウタ唄者)
日時:2013年 6月29日(土)14:00-17:45
場所:東京外国語大学府中キャンパス 留学生日本語教育センターさくらホール

社会言語部門主催講演会「シマグチとぅシマウタ~奄美のことばと暮らしと情熱と~ 」が留学生日本語教育センターさくらホールで開かれた。

民俗学者、瀬戸内町立図書館・郷土館学芸委員である町健次郎氏による「共同体と してのシマ~その時間と空間~」、国際日本研究センター准教授前田達朗氏による「 奄美語=シマグチ~社会言語学のできること~」の2本の講演、奄美シマウタの若手唄 者、徳原大和氏、里朋樹氏によるシマウタライブが行われた。

町氏の講演では奄美の共同体、コミュニティを意味する「シマ」について、また、 「シマ」の持つ意味について語られた。「シマ」は具体的な場所だけでなく、人々の 帰属する集団として、生活を支え、伝統を紡ぎ、人々の拠り所という特別な意味を持 っている。

前田氏は、ユネスコの指定する日本の中での8つの「危機言語」の一つである「奄美 語」に対して社会言語学は何ができるのかというテーマで話された。「奄美語」は、 地元では独自の歴史、社会的な背景から複雑な問題として受け取られており、そのこ とが継承の危機を招いているという事情がある。この状況の中で2013年3月に博報財団 の援助で完成した映像教材『瀬戸内のシマグチ』はその問いに対する一つの試みであ る。

(坂本惠、前田達朗)

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