深淵の沈黙
- 刊行
- 著者等
- ファム・コン・ティエン(著) 野平宗弘 (訳)
- 出版社
- 東京外国語大学出版会
内容の紹介
〈深淵〉に声を上げさせるため、すべての言語を叩き潰すのだ……
ベトナム戦争の混迷が続く1967年、26歳の若き詩人が放った思想闘争の書。
ハイデッガー思想との対話/対決を通じ、ベトナム戦争の窮極的原因を西洋形而上学と見定めた著者が、祖国の底に流れる東洋の叡智をもって、西洋近代が忘却してきた〈存在〉の覚醒を訴え、一切の思弁を破壊して、洋の東西を越えた人類共通の故郷たる〈深淵の沈黙〉への路を提示する――時代の閉塞に挑んだ、孤高の思想を初邦訳。