インドネシア語の基本文構造(その1) −平叙文−


基本的に、文は《主部》と《述部》によって構成されます。つまり、文の骨組みを作る直接的な構成要素は《主部》と《述部》であると言えます。

インドネシア語では、「名詞句」「形容詞句」「動詞句」「前置詞句」などが《述部》となることができます。名詞句や形容詞句がそのままで《述部》となることができ、英語のBE動詞などのように《述部》となる際に必ずしも動詞を必要としないのです。

平叙文では、標準的な語順は《主部》−《述部》の順となります。基本的には、《主部》の終わりでイントネーションが上がり、わずかな空白(ポーズ)が入り、《述部》の終わりではイントネーションが極端に上がってその後極端に下がります。

以下の文例では、赤色の矢印がイントネーションの目安を示しています。また // は、《主部》と《述部》を区切る印として便宜上用いています(実際の表記では使われません、念のため)。

なお、日本語訳のうち、《述部》にあたる部分を赤字で示してあります。


Saya orang Jepang. 「わたしは日本人です。」 音声(MP3形式:40KB)
(述部=名詞句) 音声(WAV形式:577KB)

Kamar ini bersih. 「この部屋はきれいです。」 音声(MP3形式:35KB)
(述部=形容詞句) 音声(WAV形式:505KB)

Dia sedang mandi. 「彼(女)は今水浴しています。」 音声(MP3形式:31KB)
(述部=動詞句) 音声(WAV形式:441KB)

Saya akan pulang ke Jepang. 「私は日本に帰ります。」 音声(MP3形式:39KB)
(述部=動詞句+前置詞句) 音声(WAV形式:561KB)

Anak saya di Jakarta. 「私の子供はジャカルタにいます。」 音声(MP3形式:36KB)
(述部=前置詞句) 音声(WAV形式:521KB)


《述部》−《主部》の語順(倒置)もよく起こります。以下がその文例です。

《主部》−《述部》の語順の場合と同様に、先行している《述部》のイントネーションは終わりの部分で大きく上がって極端に下がります。ただし文自体は終わっていないので完全に下がりきりません。一方後続する《主部》はイントネーションが大きく上がることはなく、軽く付け加えられるような感じです。


Enak sekali, buah ini. とても美味しいです、この果物は。」 音声(MP3形式:39KB)
音声(WAV形式:561KB)

Sudah pulang, dia. もう帰りました、彼(女)は。」 音声(MP3形式:37KB)
音声(WAV形式:529KB)


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