活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

東京外国語大学 国際日本研究センター 国際日本語教育部門 「多言語からみた日本語複合動詞と日本語教育」第一回研究会 (2017年6月17日)

開催日時:2017年6月17日(土)  13時00分~17時10分
開催場所:東京外国語大学 研究講義棟419号室 語学研究所
主催:国際日本研究センター・国際日本語教育部門

■13:00~14:30「中国語からみた日本語のアスペクト複合動詞」
「日本語・中国語の複合動詞対照研究」
望月 圭子、申 亜敏(東京外国語大学)
「中国語からみた日本語複合動詞<〜あがる/〜あげる> 」
張 正 (東京外国語大学 博士後期課程)
「中国語からみた日本語複合動詞<〜だす>」
範 航宇(東京外国語大学 博士前期課程)
「中国語からみた日本語複合動詞<〜きる>」
劉 倩卿(東京外国語大学 博士前期課程)

■14:40~16:10「韓国語・ベトナム語・ポーランド語・英語からみた日本語のアスペクト複合動詞」
「韓国語からみた日本語複合動詞<〜あがる/〜あげる>」
崔 正熙(東京外国語大学 博士後期課程)
「ベトナム語からみた日本語複合動詞<〜あがる/〜あげる>」
ファム・ティ・タイン・タオ (東京外国語大学 博士前期課程)
「ポーランド語からみた日本語複合動詞<〜あがる/〜あげる>」
クリコフ・アガタ(東京外国語大学 博士後期課程)
「英語からみた日本語複合動詞<〜あがる/〜あげる>」
ローレンス・ニューベリーペイトン(東京外国語大学 博士後期程)

■16:20~17:10「日本語のアスペクト複合動詞の特徴
「本動詞<抜く>からアスペクトを表す複合動詞<V-抜く>への派生」
片山 晴一 (東京外国語大学 博士後期課程)
「日本語教育における複合動詞」
小柳 昇(東京外国語大学)

内容:
 全体で9件の発表があった。日本語複合動詞について、中国語との対照研究が4件で、韓国語、ベトナム語、ポーランド語、英語との対照研究が各1件であった。日本語学視点での複合動詞「~抜く」を取り上げた発表が1件あり、日本語教育の観点から複合動詞を論じた研究が1件であった。発表で取り上げられた複合動詞は「~あがる/〜あげる」「~だす」「~きる」「~抜く」である。諸外国語との対照研究では、言語ごとの違いはあるものの、概略は、動きや作用を表す複合動詞表現の翻訳の容易さと、状態表現の訳出の困難さが指摘された。こうした傾向性が他の複合動詞でも見られるのかどうか、今後の課題として研究を続ける予定である。



論集(PDFファイル)