活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

国際日本研究センター 対照日本語部門・国際日本語教育部門共催『外国語と日本語との対照言語学的研究』第16回研究会(2015年7月11日

講演者と題目:
・ 影山太郎氏(国立国語研究所) 講演「言語類型と2種類の複合動詞」
・ 箕浦信勝氏(東京外国語大学) 研究発表「マダガスカル手話等の一致動詞について」
・ 秋廣尚恵氏(東京外国語大学) 研究発表「フランス語における非従属節化の問題をめぐって」

日時:2015年7月11日(土)14:00-17:40
場所:東京外国語大学 留学生日本語教育センター さくらホール

影山氏は、日本語のV+V型複合動詞とN+V型複合動詞について、形態的な言語類型の観点から分析した。 日本語において前者の複合動詞の生産性が極めて高く、後者が少ない理由は、述語領域と名詞領域における形態的な膠着性(agglutinative)の非対称性が影響しているということである。

箕浦氏は、手話の文法、特に一致動詞について日本手話とマダガスカル手話を対照させた。
日本手話では、順向動詞はP・R項とだけ一致し、反転動詞はA項とだけ一致する。
マダガスカル手話は順向動詞的でありながらA項とも一致するものも見られることが実際の手話をビデオで紹介しながら説明された。

秋廣氏は、フランス語の従属節で因果関係を表す4つの接続詞-car, comme, parce que, puisqueについて発表された。談話文法レベルで、「発話行為」(speech acts)を遂行する機能を果たすこと、主節から独立性の高い非従属的な様々な接続詞の用法が観察されるということを実例を基に解説した。

(早津恵美子・谷口龍子)

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ポスター (PDFファイル)

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