先日の拙ブログ記は6月19日(土)に書いたのだが、コンテンツが多くて書けないことが多かった。ので、本日若干の追記をー。
6月19日は桜桃忌であった。太宰を思いながら、アメリカ産の毒々しい色の(しかしとても美味で、見かけるたびについ買ってしまう)ダークチェリーを食するこの季節。そして今年は、日米安保50周年の「更新」の節目の日であった。デモもないのだな、などと思いながら、ワセダ若手研究者たちと「現社研」で、情念と政治(岩波『思想』最新号から、論文をいくつか検討)について議論をしていた。「熟議民主主義」の論者たちは、いかに理性だけではなく情念を組み込んで、あるいは情念を「陶冶」するのではなく不可欠なものとして議論の場を想定するか、いろいろ考えてきたそうだが、政治とは(あるいは梅森論文が橋川文三に依拠しながら主張するとおりに、日本独自のことなのか)、決定的に情念的なものに思われる。帰宅して、NHKスペシャルの「密使 若泉敬」を観る。この日のゴールデンタイムにあてたと思われる渾身の一作。しかしそのとき、日本中の多くのTVチャンネルは対オランダ戦ワールドカップに合わせられていたに違いない。サッカーが悪いわけではない。しかし、なんだかなあー
で、今日は沖縄の慰霊の日。普天間に隣接し、この日の日没の光線を綿密に計算して設計されたという佐喜真美術館に、梅雨の東京から想いを馳せる。