「多文化社会実践研究・全国フォーラム(第8回)」を実施しました (研究)

テーマ: 多様性があたりまえの社会をめざして
日 時: 2014年12月13日(土)13:00-18:00 (懇親会18:15-19:30)
会 場: 東京外国語大学 研究講義棟



 2014年12月13日(土)に、8回目となる「多文化社会実践研究・全国フォーラム」を開催、NPO/NGOなどの中間支援組織や大学関係、省庁や自治体等で多言語・多文化の問題に関わる方や、この問題に広く関心をお持ちの市民の方など、約200名が参加しました。


 青山亨センター長の挨拶の後、本学の立石博高学長が基調講演「スペインによる多文化共生とは」を行いました。「多文化共生」とは「『多文化主義』の限界を乗り越えて、マジョリティ、マイノリティを問わず、さまざまな文化アイデンティティをもつ集団間の市民的・民主主義的共存の可能性を模索する態度である」と定義し、スペイン北東部のカタルーニャ自治州の州都バルセローナでの取り組みを紹介しました。国内外からのさまざまな移住者を抱えているバルセローナは「多文化共生(インターカルチュラリティ)」の壮大な実験場となっており、日本社会の将来を考えるうえでも、今後のスペインとバルセローナの動向に注目する必要があることが述べられました。


 「研究発表セッション」では、全国の実践者や研究者が、日頃の活動成果をグループまたは個人で発表しました。また「特定課題セッション」では、本センターで実施している「コミュニティ通訳研究会」と「多文化社会コーディネーター研究会」がそれぞれの研究成果を報告しました。複数の発表が同時進行するこのセッションでは、「聞きたい発表が重なって選択に困る」等の声も寄せられ、多言語・多文化社会における「実践」や「経験を共有すること」への関心の高さが窺われました。



 最後のパネルディスカッションは「多様性があたりまえとなる社会とは?」をテーマに行いました。本学の教員と、日々外国人住民との関わりを持っている実践者をパネリストに迎えて、日本社会において、多様性が尊重され、「多様性があたりまえの社会」になるには何が必要なのかを議論しました。また終了後の懇親会は和やかな雰囲気で行われ、終了を告げるのアナウンスの後も、名刺交換をする参加者の小さな輪がいくつも見られました。


*プログラムは■こちら■からご覧いただけます。




日時: 2014年12月16日