多文化社会実践研究・全国フォーラム(第8回)日程と内容
外国人労働者受け入れ是非をめぐる議論が再び盛り上がりを見せています。さらなる少子高齢化を見据え、外国人女性の家事や育児分野への導入も政府によって検討されていることが発表されました。将来の日本社会のことを構想する際、外国人移住者の受入れの問題を考えることは避けて通れないでしょう。これまで外国人住民を多数受け入れてきた自治体や地域社会では、多くの課題と直面しながら、それを解決しようと様々な取組を実施してきました。今こそ、改めて外国人住民との共存共生が問われるのではないでしょうか。
こうした日本の社会を問い直すうえで、本センターが大切にしたいと思う点は、実際に外国人住民の支援やまちづくりを実施している現場からの議論です。加えて、諸外国の知見を詳らかにすることによって日本社会を相対化することでもあります。
そこで、本フォーラムでは「多様性があたりまえの社会をめざして」をテーマに、「多様性」を所与としながら国民国家を形成するということはどのように追求できるのか、多文化共生社会とはいったいどのような社会なのか、多様性が尊重され、それがあたりまえとなる日本社会のあり方とはいかなるものなのか、を論じていきます。
※事前申し込みは終了しました。
参加希望の方は当日直接会場にお越しください。12時30分から受付を開始いたします。ご来場をお待ちしております。
2014年12月13日(土)
(13:00-)
■挨拶 青山 亨(多言語・多文化教育研究センター長)
(13:05-13:30)
■基調講演 スペインにおける多文化共生とは 立石博高(東京外国語大学長)
スペインにおいて、多様性はどのように尊重されているのか。スペインにおける「多文化共生」とは何を目指しているのか。スペインのように、多種多様な人種、そして価値観を持った人々からなる社会における多文化のあり方についてトピックを提示し、日本の「多文化共生」について考える材料とします。
(13:40‐15:50)
■研究発表セッション
◆個人/グループ発表
日本の多言語・多文化化に取り組んでいる研究者及び実践者(自治体、国際交流協会、NPO等の職員等)が発表します。
※発表者(個人/グループ)についての詳細は ■こちら■
■特定課題セッション
本センターでは現場の実践者と研究者による「協働実践型研究」に取り組んでいます。「コミュニティ通訳研究」および「多文化社会コーディネーター研究」において議論・検討されている内容について報告し、一般参加者との意見交換を通して、専門職認定のあり方に関する議論を深めます。
◇コミュニティ通訳研究報告
・倫理綱領策定に向けて
・遠隔通訳技能と認定制度
◇多文化社会コーディネーター研究報告
・認定制度実施に向けて~専門職の知と専門性評価の方法
※内容についての詳細は ■こちら■
(16:10‐18:00)
■パネルディスカッション 多様性があたりまえとなる社会とは?
新たな外国人労働者の受け入れをめぐる議論が再び注目されています。同時に日本にはすでに200万人を超す外国人が住民として暮らしており、外国人住民を多数受け入れてきた自治体や地域社会では、多数の課題と直面しながら、それを解決しようと様々な取組を実施してきました。それでも地域から聞こえてくるのは、外国人住民と共生することの難しさです。さらなる外国人住民が増える可能性のある現在こそ、外国人住民との共存共生が問われなければなりません。
そこで本パネルディスカッションでは、日本国内、国外の多様性のあり方を研究する本学の教員と、日本社会において、日々外国人住民との関わりを持っている実践者をパネリストとして、それぞれの具体的な経験を提供してもらい、日本社会において、多様性が尊重され、「多様性があたりまえの社会」になるには何が必要なのかを議論します。
パネリスト
石田 光(株式会社夢道s代表取締役)
小林普子(特定非営利活動法人みんなのおうち副代表)
友常 勉(本学国際日本研究センター准教授)
山内由理子(本学大学院総合国際学研究院特任准教授)
モデレーター
長谷部美佳(本センター特任講師)
(18:15‐19:30)
■懇親会(アゴラ・グローバル1階)
参加者同士の交流を通してネットワークを広げて下さい。
※当日参加された方でご希望者には、
「在日タイ語圏児童のための漢字教材」(2年生 3年生)印刷見本版
を差し上げます。
※お1人様/1団体1冊とさせていただきます。
日時: 2014年09月26日