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プロジェクト

出雲祭り文化共創プロジェクト

地域の皆さんと一緒に、祭りを続けていく仲間を増やす ー 実践を通じた地域創生のフィールド型学習モデル ー

期間

2026年度

関係機関

今市コミュニティセンター
ユース出雲
株式会社CNC
株式会社People Cloud

関係者

中山俊秀(東京外国語大学)、小林真也(東京外国語大学)、牧野寛(株式会社People Cloud)、Alina Shaidullova (株式会社People Cloud)、矢田明子(株式会社CNC)

キーワード

J-PEAKS

地域創生

多文化共生

最終更新 2026.05.27

学際研究共創センター(TReND)は、出雲の地域のみなさまとの連携のもと、出雲に息づく祭り文化を地域の皆さんとともに学びながら、文化継承と多文化共生が出会う実践の場づくりに取り組んでいます。

本プロジェクトでは、出雲市今市地区のおろちパレードを一つの起点として、これまで祭りを担ってこられた方々と、新しく関わりたいと思っている若者、外国にルーツを持つ方々、学生、地域企業、大学が出会い、4月から10月までの準備期を通じて、関係を育てていきます。

プロジェクトの概要

本プロジェクトは、出雲のお祭り文化の歴史と伝統を学びながら、これまでお祭りを担ってこられた方々と、新しく関わりたいと思っている方々とをつなぎ、その関係を育てていく取組です。

祭りを、単なる年中行事としてではなく、地域文化の継承、多様な主体の参加、地域社会における関係形成が交差する場として捉えます。地域の皆さんに教えていただきながら、若者や外国にルーツを持つ方々、学生が無理のない形で地域の営みに加わることのできる入口をつくっていきます。

成果を報告書だけで終わらせるのではなく、そこで生まれた言葉や経験を、翌年以降の募集、説明、関係づくりへと戻していくことを目指します。

なぜ今、出雲の祭りなのか

高齢化や人口減少の中で、地域の祭りを支える担い手の確保は、多くの地域に共通する課題です。一方で、地域の中には、お祭りに関わってみたいと感じている方々もいます。外国にルーツを持つ方々や若者にとっても、地域文化に関わる入口が見えることで、地域との新しいつながりが生まれる可能性があります。

祭りは、当日のにぎわいだけで成り立つものではありません。地域の中で受け継がれてきた記憶や、人々の関わり、準備の時間が重なり合うことで、その意味が形づくられていきます。担い手不足という課題の背景には、祭りを支えてきた地域の時間や、人と人との関係をどのように次へつないでいくのかという問いがあります。

本プロジェクトでは、担い手不足を単なる人手の問題として捉えるのではなく、地域文化への愛着や、地域の人々との信頼を育てる機会として捉えます。外から関わる人の問いやまなざしは、地域の方々が「なぜこの祭りを続けてきたのか」を改めて見つめ直す契機にもなります。

出雲の祭りを通じて、地域理解、文化継承、多文化共生、そして人と人との関係形成を、現場の実践の中で考えていきます。

地域文化の記憶を想起させる挿絵

この取り組みで大切にする姿勢

参加させてもらう姿勢

外から何かを持ち込むのではなく、地域の営みに加えていただくという姿勢を大切にします。祭りの動き方、ふるまい、意味を地域の皆さんから教えていただきながら、その場で大切にされているものを一緒に育てていきます。

継続的な関わり

当日だけの参加で終わらせず、準備、学び、対話、参加、振り返りを一つの流れとして設計します。真剣さと信頼を、時間をかけて積み重ねることを重視します。

対話としての記録

聞き取りを、単なる調査ではなく、一人ひとりの思いや変化を知る時間として位置づけます。参加者の物語を記録し、それを次の祭りの実践へと返していきます。

プロジェクトの基本設計

教えていただく

地域の歴史や祭りの意味を学ぶ

一緒に準備する

若者、学生、参加者の動線をつくる

祭りに関わる

おろちパレード等に参加する

対話する

思い、変化、受け止めを聞く

次へ返す

物語を次の実践に変換する

「また一緒にやろう」へ戻る循環をつくります。

問いを育て、次の実践へつなげる

本プロジェクトでは、地域の実践に参加する中で生まれる問いを大切にします。祭りの歴史や意味を知ること、準備や当日の動きに加わること、異なる背景を持つ人々と同じ時間を過ごすことを通じて、それぞれの立場から新たな気づきや関心が生まれていきます。

地域の方々にとっては、外から関わる人々の問いやまなざしが、祭りの意味や地域の魅力を改めて見つめ直すきっかけになります。新しく参加する人々にとっては、地域の歴史や文化、人との関係を体験的に理解する入口になります。

フィールドでの経験、対話、記録を通じて得られた視点は、参加者一人ひとりの言葉として記憶され、地域での次の実践、大学での学びや研究へとつながっていきます。

例えば、祭りへの参加を通じて生まれた問いは、多文化共生や地域文化の担い手形成といったテーマとして、研究へと発展していくことが想定されています。

実践のプロセス

地域を知る

地域の歴史や祭りの意味を、地域の方々から学ぶ

一緒に関わる

準備や祭りへの参加を通じて、同じ時間と経験を共有する

問いを持ち寄る

それぞれの立場から感じた違和感、発見、関心を言葉にする

対話し、記録する

参加者の声や変化を整理し、共有できる形にする

次へつなげる

学びを次の祭り、地域での実践、大学での研究や教育へつなげる

2026年の進め方





時期 内容 目的・概要
6月 キックオフセッション プロジェクトの趣旨と工程を地域の皆様、参加希望者、関係者に共有し、7月以降の関わり方を確認します。
7月 第1回連続ワークショップ
「お祭りの歴史を紐解く①」
出雲のお祭りの歴史的背景、意味、地域における位置づけを学びます。
8月 第2回連続ワークショップ
「お祭りの歴史を紐解く②」
参加者が身近な人への聞き取りを行い、その結果を持ち寄って、お祭りへの理解をさらに深めます。
9月 第3回連続ワークショップ
「お祭りのこうしたいを考える」
これまで学んだことを踏まえ、参加者一人ひとりが祭りにどのように関わりたいかを具体化します。
10月9日 おろち組み立てイベント 本番前の準備プロセスに参加し、ワークショップで学んだことを実践へと接続します。
10月10日 おろちパレード本番 地域の皆様とともに、お祭り当日に参加します。
10月31日 出雲市主催:多文化共生まちづくり研修会 参加者、地域、若者、運営それぞれの声を整理し、今年度の知見と課題を次のサイクルへ引き継ぎます。

期待される成果

参加者の変化

外国にルーツを持つ方々や若者が、出雲の祭り文化への理解と愛着を深め、地域の担い手として関わるきっかけを得ることを目指します。

物語の循環

一人ひとりの学びや気づきを記録し、それを言語化することで、地域での次の実践、参加者自身の学び、大学での研究や教育へとつながる動線を作ります。

地域への波及

地域文化と多文化共生を結ぶ実践モデルとして、本プロジェクトの経験を分析し、他地域や他大学にも共有できる知見として発信していきます。

目指す姿

本プロジェクトが最終的に目指すのは、自然と仲間が増え、また一緒に祭りをつくる関係が続いていくことです。

出雲の皆さんとともに、祭りを「文化継承」と「多文化共生」が出会う場として捉え、次の担い手と関係を育てていきます。