ガ行の子音は、言語変化のまっ只中にあり、
音素的には、2つの音素の1つの音素への合流が
起きており、また音声的には、
選択肢としての分節音の目録の変化と
その中での選択の変化が起きてきています。
以前の標準語(そしてもしかしたら高齢者のことば)では、
2つの音素がありました。
/g/ [g, ?....]
/?/ [?....]
その場合、「腹具合」と「パラグアイ」はそれぞれ、
腹具合 [ha?a??ai]
パラグアイ [pa?a??ai]
のように、「腹具合」は鼻音で、
外来語であるパラグアイは非鼻音(ここでは摩擦音)で
発音し分けていました。
それが、もっとシタの世代では、
1つの音素に合流しており、以前の2音素の
異音が、条件異音あるいは自由異音として
現われるようになっています。
/g/ [g, ?, ?....]
その場合、「腹具合」と「パラグアイ」はそれぞれ、
腹具合 [ha?a??ai]
パラグアイ [pa?a??ai]
で、両方とも非鼻音(ここでは摩擦音)で
発音することが多くなっています。
しかし、前後に他の鼻音がある早口言葉
「生麦生米生卵」では、鼻音[?]が
出てきやすいです。
また、アナウンサーなど、鼻音[?]を発音することの
訓練を受けた人も、やっぱり、これを以前のように
弁別的に使い分けることはできず、両方とも
腹具合 [ha?a??ai]
パラグアイ [pa?a??ai]
の様に、鼻音[?]で発音する場合が見られます。