多文化コミュニティフィールドワーク報告会
多文化コミュニティフィールドワーク報告会
7月2日~3日にかけて多言語多文化教育研究センターの
青山亨教授らと共に、静岡県浜松市を訪れた学生6名が、11月16日(火)4限
Add-onプログラムの一つ「多言語・多文化社会論Ⅱ」の授業にて活動報告をプ
レゼンテーションしました。5人の学生が自分たちが現地で見た各団体の取り組みや
多文化生への考え方の違いはもちろん、フィールドワークを通し現場を見ること
の大切さを受講学生らに届けました。授業後半では班別にディスカッションも実施
し、「共生」とは何か改めて考える機会となりました。
受講者の声:
●「日本語が出来ないことより、親子の会話が出来ないことの方が悲劇だ」という言葉に
心が打たれました。アイデンティティがどこにあるか不確実になってしまい、当事者は苦悩
するだろうと思うと、何とかしたい。
●「自分が日本に住む日本語を話せない外国人であるとしたら・・・」と考えると、日本人との
コミュニケーションを積極的に関わっていくということは難しいと思った。しかし、日本人のコミュ
ニティと外国人のコミュニティが日本国内において分断されていることは双方にとって良いこと
なのか、悪いことなのか、考えさせられた。
*報告をした学生メンバーの感想より:
相田さん(ロシア語専攻)
フィールドワークはもちろん、こういった形での発表会自体初めての経験だったので本番までの
段取りも勉強になりました。質問に対応する際に自分のリサーチ不足を感じましたがそれも良い
経験になりました。「共生」に向かってあいまいなイメージで行動を起こすよりも知識や現場の経験を
蓄えることの大切さを感じました。
小俣さん(ポーランド語専攻)
私は今まで「外国人として」「日本人として」ではなく、一人ひとりとして付き合っていけば良いと思って
いました。けれど、授業の感想表を読んでいく中で、「外国人との多文化共生」という言葉を使うことは
矛盾になるのでは、自分の考えは理想論だったのではと気づくことができました。
田栗さん(ヒンディー語専攻)
やはり、現場を実際に体感して、色々なアプローチ方法を知ったことは大きな収穫です。
そして、今回参加者の皆から学んだことが本当に多かったです。
各自がそれぞれの役割を果たし、その上で個人の視点で「共生」に対する意見を交わして
非常に勉強になりました。このフィールドワークを通して、現場と皆から「学ぶこと」を学んだ気がします。
田中さん(ロシア語専攻)
外大生の多くは、外国に目を向けがちだけれどももっと自分が暮らす地域、つまり足元に目を向けて
いこうよというメッセージを少しでも伝えられたらという思いが個人的にありました。特に今回の受講者
は1,2年生が中心だったので来年、再来年と皆さんが今までとはちょっと違った形で行動を起こしてくれた
ら嬉しいです。出身も専攻語も学年もばらばらな仲間でしたが発表に向けて話し合いを重ねたことでメンバー
内での一体感も生まれ良い経験になりました。
土田さん(ロシア語専攻)
発表を聞いてくれていた皆さんが、ただ聞くのではなく自分の意見を持ちつつ耳を傾けてくれて
いたのが嬉しかったです。話の内容以上に相手が興味を持ってくれるような話し方、訴え方が必要
だと感じました。また、学生としてこのようなフィールドワークに参加できる機会を与えられたことへの
ありがたみを感じると共に、多文化共生などこういった問題に携わる機会が学内にもあるということを
もっと外大の皆に認識して欲しいと思いました。
葭本さん(ポルトガル語専攻)
発表準備の中でもっと自分の仕事を見つけたり、本番もアドリブを入れられたら良かったなと
思う部分もありますが、教室の中で学生の意見を直接聞けたのは良かったです。学生側からも
自身の実体験に基づくエピソードが聞けたのが印象的でした。
サブタイトルは「私たちが見た共生」
議論も活発になりました
黒板も意見でいっぱいに
発表した学生ら