CEMLA夏期集中講座を実施しました
CEMLA夏期集中講座
相模原女子大学高等部を中心とする神奈川県内3つの高校が参加するプロジェクト
CEMLA(Center for Multicultural Leaning&Activities)。本学国際理解教育専門員
木下さんが講師を務める、夏期集中授業「多文化フィールドワーク」(8月10日~12日)
にて支援室登録学生4名もボランティアとして補佐を担当しました。
当日は、相模女子大学高等部と神奈川県立青陵高校から20名が参加しました。
韓国・朝鮮の文化や、そこにルーツをもつ人々の生活に目を向けることを狙いに
3日間を通して、映画を題材にしたディスカッションや、川崎市桜本地区での朝鮮
学校見学や街歩きをしました。
高校生のサポートを務めた柴田さん(ドイツ語専攻)、柳川さん(朝鮮語
専攻)に感想を伺いました。
―対象は高校生でしたが、2人にとって印象に残ったこともありますか。
柴田さん:2日目に伺った川崎市のふれあい館の館長さんから、公立高校に通った
在日韓国・朝鮮人の子がいじめにあい、その後どんな大人になったかという話は
ふれあい館の長年の歴史を感じました。
柳川さん:僕も同じふれあい館のスタッフの方から聞いた「自分の疑問の井戸を深めていって欲しい。
そしたら水がきっと沸いてくる」という言葉が印象に残りました。
―3日目になると、高校生の顔付きが変わった、なんていうことはありましたか。
柴田さん:「いじめられるのに、なんで日本に留まるのか」ということを悶々と考えている子たちがいて。
答えを求められたこともありましたが、それは自分たちで考える必要があるんですよね。
最終的には、そのことに気づいてもらえたと感じています。
柳川さん:3日間だけの付き合いと思えないほど、他校同士ながら意気投合しているグループも。
彼らの先生方が「普段見ている生徒たちがこんなに真剣に考えるとは思わなかった」と
驚いた感想も最後に頂くことができました。
―充実したプログラム内容はもちろんですが、柳川さんや柴田さんも真剣に向き合ったからこそ
高校生もそれに応えてくれたのではないでしょうか。来年のプログラムも今から楽しみですね。
(参加した高校生の声)
・私はいつも一つの見方しかできていないんじゃないか、日本人の見方だけではなく在日の人達
からの見方もしなきゃいつまでも在日の人の気持ちは分からないんじゃないかと思った。(中略)
差別をしちゃだめだと常々考え思ってはいるが本当の差別は相手の考えを理解しないできめつけ
ることなのではないか・・?
・日本人は朝鮮に対する深い知識もないまま、朝鮮や朝鮮人、朝鮮学校などに否定的な立場を
とっている人が多いのではないだろうかと思った。だから、日本と朝鮮の間には過去にどのような
経緯があって今のような関係になっているのか、在日の人にはどのような苦労があるのかという
ような事情を知り、知識として深める必要があるように感じた。