町田市立真光寺中学校 国際理解教育実践

 町田市立真光寺中学校では毎年一回「国際交流の日」と題したイベントがあり、国連や
JICAなど様々なNGOや団体を呼んで午前中を分科会、午後を全大会といった形式で行っています。
支援室からも7名の学生が「世界の果てまで行ってQ! feat. TUFS」と題し、写真を使用したワークショップ
を実施しました。

対象:中学2年生(30人前後)
日時:7月3日(土)9時~13時半頃
場所:町田市立真光寺中学校 

実践の企画・運営に携わった井坂さん(ドイツ語専攻)に感想を伺いました。

―今回の企画、「世界の果てまで行ってQ !feat. TUFS」とタイトルがユニークですが、
   メンバーにもちょっとした演出があったとか。
井坂さん:カメルーン、カンボジア、トルコなど7カ国、各3枚ずつの写真を用意しました。
      各班ごと、それをもとに大学生と中学生が一緒にイメージを膨らませて話し合い
      をしていきました。「ちょっとした演出」というのは、大学生メンバーが、元ネタの
      テレビ番組で活躍しているタレントのイモトさんになりきったという・・

―確かに、写真を見ると皆さん太い眉毛をつけて二つ結びにしていますね。インパクトがありますね。
井坂さん:そうですね(笑)最初は「ステレオタイプをぶっこわせ!」という企画を練っていたんです。
      でも、中学生にはそもそも各国・地域に対するステレオタイプがあるのか?
      ステレオタイプを持つことはダメ、という私たちのメッセージが生徒たちにとっての
      答えになってしまうのでは・・と準備していく中でうねっていきました。

―それで最終的に、街並みや家族の食卓の写真から、自由に発想していく活動になった。
井坂さん:そしたら、「ロンドンのこの通りには、ギョーザ屋があるはず」とか、「このお父さんが大事
      にしているのは髪の毛だ」とか、本当に自由な発言が飛び出してきましたね。
      実施日が休日だったこともあり、最初は「めんどくさい」「どうでもいい」という感じで
      距離間がありました。でも、そんな自由な発想にこちらがマジメに突っ込みを入れてく
      ことで徐々に打ち解けていけたかなと。

―最後に、この実践全体を通して井坂さんが感じたことを教えてください。
井坂さん:自分は、(担当班で題材にした)イギリスに行ったこともなく、国際理解教育を
      理解しているわけでもありませんでした。そんな私に最後まで出来るかなと
      思っていましたが、学生メンバー皆で迷い、考えるプロセスが何より楽しかったですね。

―「支援室登録時は自分は幽霊会員みたいになると思っていた」と話していた井坂さん。
実践中の井坂さんの顔はそんな思いがあったとは想像できないほど楽しそうでした。
イモトさんになりきったことで新しい自分にも出会えたのではないでしょうか。

変装(?)の準備をする学生ら
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中学生に語りかける井坂さん
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多文化コミュニティ教育支援室は2012年の東京外国語大学の改組にあわせ、 より広いボランティア活動をサポートするためのボランティア活動スペースとなりました。
(本サイトはアーカイブとして公開を続けています)