メールマガジン42号

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【多文化コミュニティ教育支援室メールマガジン】

       第42号2009年5月29日

        文責:田中
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学生ボランティアの皆さん

5月も早いもので下旬、太陽がまぶしく感じるようになりました。
学内でも、涼しげなTシャツやワンピースを着ている人も増えてきました。
夏の訪れを心待ちにしつつ、これからやってくる梅雨の憂鬱も吹き飛ばしたい
ですね!

さて、多文化コミュニティ教育支援室メールマガジンの第42号をお届けします。
このメールマガジンは、月に一度のペースで配信し、支援室の活動内容等を
お伝えするものです。

<注目トピック>

★2009東京国際ユース(U-14)サッカー大会交流ボランティア

日時:4月29日(水)~5月5日(火)
場所:駒沢オリンピック公園総合運動場他

5月2日(土)~5月5日(火)にかけて2009東京国際ユース(U-14)サッカー大会が開催され、
北京、ベルリン、カイロ、ジャカルタ、モスクワ、ニューサウスウェールズ、パリ、サンパウロ、
ソウル計9都市のチームが来日しました。これに合わせ本学の学生が1日につき各チーム
2名ずつ、交流ボランティアとして専属の通訳の方や選手たちのお手伝いをしました。

大会期間前後には浅草、柴又での日本文化体験や地元チームとの交流、都知事激励会
など様々なイベントが盛り込まれ、各都市の選手たちは地元の人や他チームの選手、
本学の学生など多くの人々と交流しました。

大会公式HP:http://www.tokyo-football-u14.jp/index.html

★スタディ・ツアーAコース:横浜中華街&海外移住資料館が実施されました!

例年好評の大久保・川崎地区でのスタディ・ツアーに新しく加わった横浜コース。
開国博でもにぎわうこの横浜でのコースが、先日実施されました。

日時: 4月29日(水・祝) 10時集合/18時頃解散
場所:横浜中華街&海外移住資料館
     
美味しいものを食べておみやげを買うだけでは分からない、中華街の別の側面を、老華僑
(オールドかマー)、新華僑(ニューカマー)それぞれの視点で案内してもらいました。後半は、
みなとみらい地区へ移動し、海外移住資料館を見学しました。

★大学で学んだことを地域社会で活かそう!
国際理解教育・学習支援活動入門講座

日時:5月16日(土)~17日(日)2日間
場所:研究講義棟104教室
対象:本学の学生

プログラム
 5月16日(土)
 地域多言語・多文化化の現状を知る/子どもたちに必要な言葉/学習支援活動の可能性
 5月17日(日)
 ワークショップ体験「コミュニケーション」/「異文化理解」「多文化共生」
 国際理解教育の可能性〔ビデオ上映、意見交換〕

※※※※ これからの活動予定と報告 ※※※※

■学習支援活動

!募集中!
以下の学校の生徒・児童をサポートしてくださる方を現在募集中です!
府中市内で、大学からも近いため比較的通いやすいのではないでしょうか。

▼府中市の中学校にて
学年:中学2年生 性別:男の子 母語:中国語

▼府中市の小学校にて
学年:小学5年生 性別:女の子 母語:中国語

学年・専攻語・学習支援の経験は問いません。
興味のある方、詳しい話を聞きたい方は支援室まで問い合わせるか
直接お越しください。

問い合わせ先:t-shien@tufs.ac.jp(担当:和田、河北)

*進行中・報告*
▼府中市学習支援ボランティア
 学生たちが府中市の小中学校に出向き、外国につながる子どもたちに日本語を教えたり、
 学校の勉強をサポートしたりしています。

▼川崎市での学習支援
 川崎市内小中学校で、朝鮮語・中国語を母語とする小中学生3名に対して、学生3名が
 サポートしています。
 
▼足立区での学習支援
 足立区の2つの小学校で、4月からウルドゥー語を母語とする児童1名を新たに支援し
 始めました。また、今年1月からビルマ語母語の児童1名も支援を継続中です。

▼府中国際交流サロン
 毎週金曜の放課後、府中国際交流サロンにて学習支援活動を学生たちが行っています。
 5月15日(金)より新しい児童が3名加わり、支援する学生も新入生を含めて10名となりました。
 今年度最初の活動日では他己紹介を行い、交流を深めました。また、今年度冬に高校受験を
 控えた生徒もいるため、机のレイアウトを工夫したりと様々な試みを始めています。

▼川崎市ふれあい館
 今回は、ボランティアに通っているスペイン語専攻の中谷さんにインタビューしました。

 「ふれあい館でのサポートは、土曜昼間と木曜夜があります。土曜と木曜で雰囲気に違いが
 ありますが、昔自分が通った児童館のような懐かしさを感じますね。最近は高校生の保健の
 勉強をお手伝いしています。」
 保健の意外な話を詳しく聞いてみると、
 「例えば、交通事故って聞いて理解は出来るけど漢字で見ると分からない。そういう言葉が
 結構あるんですよ。」
 昨年度、授業の実習として通い始めたのをきっかけに早7ヶ月目。
 「最近は、前に外大で教えていた塩原先生の今の大学でのゼミ生が参加したりと新しい風が
 吹いてきました。6月にはふれあい館のお祭りもありますし、私も後期に留学するまで通い続け
 たいですね!」

 生き生きと話してくれた中谷さんから、ふれあい館の楽しげな雰囲気がよく伝わってきました。
 なお、現在ふれあい館にボランティアで通っている中谷さんを始めとするメンバーの大半が
 後期から留学に行ってしまうため、新しくお手伝いしてくれる方を募集しています。
 少しでも興味のある方は、支援室にぜひ詳細を聞きに来てくださいね。

 ふれあい館HP:http://www.seikyu-sha.com/fureai/

■講座・セミナーなど

!募集中!
★定員残りわずか!多文化コミュニティを訪ねてみよう びっくり!美味しい!
歴史の重みと「共に生きる」思いにふれるスタディ・ツアーCコース参加者募集
Cコース:6月13日(土)川崎市桜本地区
     集合9時30分/JR東海道・京浜東北線「川崎」駅改札口(時計台下)/解散18時30頃

第二次世界大戦前からの歴史をもつ、在日韓国・朝鮮人集住地域。近年は、南米やフィリピン
からのニューカマーの人々も。過去20年間にわたって“共に生きる”まちづくりの核となってきた
川崎市ふれあい館や、朝鮮学校を訪問します。
※申し込み締め切り6月3日(水)

定員 15名 ※応募多数の場合は、1・2年生優先で抽選
参加費 無料(但し、交通費、昼食費は、各自の負担となります)
申し込み方法 支援室にて「申込書」を入手し、必要事項を書いて提出してください

!募集中!
★高校生のための国際理解セミナー
昨年度夏、全国から集まった高校生約50人と学生が一緒になって「多文化共生」「国際理解」を
考えた国際理解セミナー(別名グローバルセミナー、通称「グロセミ」)が今年もやってきます!
ゼロから企画を自分たちの手で立ち上げて、夏の暑さに負けない熱いセミナーを作りあげませんか?

日時:7月26日(日) (オープンキャンパス翌日)
場所:東京外国語大学キャンパス内留学生日本語教育センター

現在までに、既に2回のミーティングが行われました。
ですが、まだまだスタッフとして参加してくれる学生を募集しています!
高校生と語り合いたい、自分も深く考えてみたい、そんな方はぜひ支援室までご連絡ください。

!募集中!
★多言語・多文化劇プロジェクト
スペイン語専攻の中村さんを中心に、今年の外語祭での「多言語・多文化劇」上演の
企画が進行中です。現在までに3回のミーティングを重ね、テーマや具体的内容について検討を
進めています。

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現時点では、外大の留学生や、日本語学習支援で関わりのある子供たちと一緒に劇を作りたいな、
と思っています。もちろん、彼らの実体験に基づき、それと全く同じあるいはそれに関連したテーマで。
この劇の参加者と、この劇を見た人たちが、「多文化共生」について少しでも考えるきっかけになれば
いいな、と思っています。このプロジェクトがうまく実現すれば、外大の歴史にとっても画期的なのでは
ないでしょうか!?
劇」といっても、形は様々です。そもそも外大の語劇は詩の朗読から始まりました。
歌ってもよし、踊ってもよし、何語を混ぜてもよし!アイデアさえあれば何でもできます!だから、一人
でも多くの人に参加してほしいんです。
役者じゃなくてもいいんです。劇を作るには、たくさんの人の協力が必要です。
台本を考える人、照明、音響、小道具、字幕(?)、広報、留学生との連絡係などなど・・・
少しでも、「少しでも」興味を持った人は、是非是非、メール下さいね!

スペイン語専攻 中村

*報告*
★新春支援室ウェルカム大作戦!
4月第2週~第3週にかけて、支援室では、新入生や既にボランティア登録している学生に1人でも
多く活動に参加してほしい!ということで、学生による簡単なワークショップを交えた説明会を開催
しました。
毎回、新入生以外にも2,3年生や院生など幅広く参加し、支援室の雰囲気を知ってもらうととともに
説明会自体が新たな出会いの場ともなりました。
参加してくださった方、ありがとうございました。
また、支援室では随時ボランティアの募集を行っていますので、興味のある人が近くにいたら
ぜひ声をかけてみてくださいね。

■その他の活動
 
▼うりぬり
 朝鮮語専攻の学生と、韓国の留学生が中心となって活動している団体で、主に小中学校での文化
 交流や日韓の学生間交流を行っています。
 今回はうりぬり日本人代表の朝鮮語専攻の清水さんから。 
 「今年は新入生が約20名入り人数がぐっと増えました。現在は定期的に交流会、すまいるスクール、
 勉強会といった活動をしています。入りたい方は随時歓迎しています。」

▼Amigos
 ポルトガル語専攻の学生が中心となって活動している団体で、地域の外国人児童生徒に対しての
 日本語による学習支援や、ブラジルに関する文化交流などを行っています。
 HP:http://www.tufs.ac.jp/st/club/amigos06/

▼GHIRASOL
 2007年、スペイン語専攻の学生で立ち上げた国際協力系サークル、ラテンアメリカの会GIRASOL
 (ヒラソル)。今回はスペイン語専攻の増岡さんに近況を伺いました。

「先日の貿易ゲームの体験には、新入生から大学院生、先生まで幅広く9人が参加してくれました。
和気あいあいとゲームは進行し、少ないグループながらもその間に様々な現象が見られました。
ゲーム終了後のディスカッションでは、貿易ゲームがどのように現実の貿易の現状を表しているのか、
白熱した議論が行われましたよ。新学期に入って新たに3年生が2人加わりましたが、新入生はもちろん、
在校生も語科を問わずまだまだ募集中です!
また、6月19日(金)に行われる町田の中学校での授業を、現在準備中です。
『多文化共生』をテーマに、生徒たちに日本の中の多文化を考えてもらえるような授業を検討しています。
今のところ、仲間探しゲームやアンジェラアキのビデオを題材として考えています。」

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■支援室インタビュー
今回は、先日の東京都ユースサッカー大会で交流ボランティアを務めたロシア語専攻、石川くんに
インタビューしました。
サッカー大会だけに止まらない、スポーツと語学、ボランティアの意外な関係とは??

田中:まず最初に、サッカー大会の交流ボランティアはどうでしたか?
石川さん:ニューサウスウェールズ(以下NSW)のチームに4日間付いたのですが、一言で言うと楽しかった
     ですね。柴又観光では自分も普段あまり触れてない和菓子を、外国の子どもが作っているという
     のが新鮮でしたし。何より子どもたちが楽しそうにサッカーしてる姿を見れたのが良かったです。

田中:去年も同大会でNSWチームに付きましたが、今年もまたやろうと思ったのはなぜですか?
石川さん:NSWチームに付いたのは自分が高校生の時その近くに留学してたからで。あとは単純に
     楽しかったからですね。監督やリエゾンさんも「今年も来たね」って覚えていてくれましたよ。

田中:他にも普段、テニス教室でボランティアをしているとか。
石川さん:東京都体育協会青年育成事業の一つに、スポーツ少年団というのが各地域にあるんです。
     私は国分寺で週1回、小学3年生~中学3年生を対象にテニスを教えて7年目になります。
     テニスを教えるだけでなく、体育教会の各種大会運営の手伝いなんかもしてますよ。

田中:7年も!そうすると、子どもと接することにかなり慣れていると思いますが、何か秘訣はありますか?
石川さん:一人一人違うので一概には言えないですね。でも、例えばあまり喋らない子の場合は、まずは
     大勢の中でじゃなく、一対一で接するようにする。そうすると距離が縮まってきますよ。

田中:幼稚園の時にサッカーと水泳を始めて以来、常に何かスポーツに関わっているとのことですが、
   スポーツをやってて良かった、と特に思ったエピソードはありますか?
石川さん:高校生の時一年間オーストラリアに留学したのですが最初は全然英語が出来なくて困ってました。
     でも、現地の野球チームに入ったら一緒にプレイするうちに、楽しくなっていって。
     それからサッカーやテニス、ボクシングなども現地でチャレンジし、友達が増えていったんです。
     その時は「やってて良かった!」って本気で思いましたね。
     
田中:逆に子どもたちに対して、スポーツを通して世界を広げていって欲しいと感じたりすることはありますか?
石川さん:今回の大会で来た子どもたちも、サッカーをやってたからこそ日本に来る機会を持てたわけで。
     サッカーそのものもそうですが、バスの中で違う国の子どもたちがお金を交換したりとかサッカー以外
     の面でも交流してたのがいいなと感じました。彼らにとっても将来絶対生きてくると思います。

田中:石川さん自身はさらにオレンジテニスサークルの代表もしてますし、ゼミにバイトにスポーツにアクティブ
   ですが、そのエネルギー源はどこにあるんですか!?
石川さん:中学のサッカー部で一緒だった地元国分寺の友達と過ごす時間ですね。今もフットサルチームを
     立ち上げたり、サッカー観戦に行ったりオールしたり(笑)なんだかんだ言って地元の友達との時間が
     一番リラックスするし、楽しいです。

田中:なるほど!そのアクティブさを生かして、今後やりたいことや将来のビジョンはありますか?
石川さん:まずはもっと英語を出来るようにしたくて、留学を考えてます。将来はスポーツジャーナリストに興味
     があります。…って考えはするんですけど、実際なかなか行動に移せない自分がいて。
     でもそのせいで後で後悔するのは嫌なので、やるしかないですね。

田中:自分に厳しいですね。
石川さん:というか、やりたいことはやってるけど、それ以上にもっともっと!ってなるんですよ(笑)

田中:石川さんのように、良い意味で欲張ってアクティブに行動出来たらと思う人は多いはずです。
   最後にそんな方へのメッセージをお願いします。
石川さん:興味をもったことはかじれ!やってみないと分からない。他人に迷惑をかけるのは良くないけれど、
     相性ってものもあるからだめなら仕方ない。そうして色々やってみて出来そうなら、がっつりやってみて
     ほしいですね!

-インタビュー後に、自分の脳内を円グラフ書き表してもらったら、迷わず一番最初に大きく「友達付き合い」を
書き込んだ石川さん。友達を大切にするその気持ちが、皆から親しまれる理由なのかもしれません。
運動音痴の筆者ですが、スポーツって素敵!そう思い何か始めたくなる、ポジティブなパワーをもらえたインタビュー
でした。   
      
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■学生の視点から

▼支援室の活動体験者の声

○東京都ユースサッカー大会交流ボランティアを経験して

                                 アラビア語専攻 戸川

3日間のみの参加でしたが、今回のボランティアで素敵な出会いと笑顔をたくさん頂き、そして
また、彼らとの交流を重ねることでアラビア語に対する学習意欲がよりいっそう高まり、今後の
励みになりました。これまで現地の子どもたちと触れ合う機会はあまりありませんでしたし、苦戦
することも幾度となくありましたが、こちらが理解できない時には分かりやすく言い換えてくれたり、
話す際にはじっと耳を傾けてくれたりと、試合で緊張していたにもかかわらず、彼らの優しさと笑顔
にずいぶんと救われました。これから語学学習に一層励み、また機会がありましたらぜひ参加
させていただきたいと思います。

○スタディツアーAコース:横浜中華街&海外移住資料館に参加して

                                       タイ語専攻 松葉

今回は観光として訪れるのとは一味も二味も違った角度から、横浜中華街を楽しむ事ができました。
今まであまり考えた事がなかった中国の大陸と台湾の違い等についてお話を伺うことができましたし、
何より私の印象に残ったのは「中華街は観光地の一面ももちろんあるが、人々の暮らしの場所でも
ある」ということでした。この他にも中華街の事・中国の事について知ることができ、さらに美味しい
中華料理も食べることができ、有意義な一日でした。

○ 国際理解教育・学習支援活動入門講座に参加して

                                ロシア語専攻 福島

2日間、とにかく楽しかったです。
土日連続で参加したのにもかかわらず、その後の一週間を生き生きと過ごすことが出来ました。
そして、日本に住む外国人の子供達の気持ちを考える機会を持つことができ、更に自分を見つめ
直すきっかけにもなったことが、私にはとても大きいです。
また、私はこれまで話し合いというものを「意味の無いもの」と捉えていました。
しかし、今回の話し合いで私は何か「明るい活力や希望」のようなものを得られました。それを今、
具体的に言うことは難しいのですが、それでもきっとこれからに生かせる何かを得られたと言えると
思います。本当に有意義な2日間を過ごすことが出来ました。

◇◇きっかけトピック◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

今回は特別編として、支援室のスタッフとして3年を迎え、8月から勤務日が火・木・金曜日の週3日
に変わる岡崎さん、そして今月から新しくスタッフとして毎日勤務されている鈴木さんに
「支援室」と「きっかけ」をキーワードにお話を伺いました。

田中:3年前に支援室でお仕事を始めた頃、前のお仕事とのギャップは感じましたか?
岡崎さん:私の場合前職は全く違う業界で、支援室に来た頃は、話の内容というよりも、「多文化共生」
     「学習支援」など、とにかく初めて聞く単語だらけの毎日でした。といっても、3年をふりかえって
     みると、前職での経験で無駄なことはなかったと思えるくらいいろんなことが役に立ちました。
     前職ではテレビ番組のADをやっていたのですが、ひとつの番組に関わるスタッフは50~100人、
   それをつなぐのがADの仕事でもあります。
     支援室に来た頃は「自分に何ができるのか」模索したこともありましたが、支援室に関わるいろ
     んな人をつなぐこと、それが自分にできることだと気づいてから、活動ひとつひとつにそのことを
     意識して取り組むようにしました。
    
田中:具体的にどんなことから意識されたのでしょうか。
岡崎さん:自分のちょっとした行動が、今まで他人同士だった学生たちの出会いになったり、新しい
     活動が始まったり、何かが動きだす瞬間に何度も出会えたことがスタッフとしても本当に素晴ら
     しい経験でしたね。

田中:その後、支援室をきっかけにして自分が変わったなと感じることはありますか。
岡崎さん:「人をつなぐ」、それはどんな業界にいても必要なこと、家族や友達同士にも必要なことです。
     どんな場面でもそれを意識するようになったことが、この支援室に来てから自分が変わったことです。

田中:支援室を通して外大の学生を見ていて感じてきたことを教えてください。
岡崎さん:私の大学時代が恥ずかしくなるくらい、みんなよく勉強するし、自分の大学に誇りを持っている
     ような感じを受けます。実は、大学生というと、ちょっと生意気だったり変にプライドが高かったりと
     いった勝手なイメージがあって、それがこの職場に来てすごく変わりました。
     とにかく、会う人会う人、素直です。
     それが良いところでもあるし、でも、その反面もうちょっと思いをぶつけたり、声をあげたりしても
     いいんじゃないかと思うときがあります。素直すぎるというか、「でも、私はこう思う」というのをもっと
     外に出してもいいと思いますよ!ぜひ今後ともよろしくお願いします。

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田中:鈴木さんが、この支援室の存在を知ったきっかけは何ですか。
鈴木さん:地域の青少年育成事業の知り合いの方に個人的に頼まれて、約1年ほど中国から来た
     小学6年生の女の子とそのご家族をサポートしてきました。突然支援をすることになり、
     右も左も分からず色んな団体に連絡したり、インターネットで情報を探す中で発見したのが
     きっかけです。

田中:中国語はどこで学ばれたんですか?
鈴木さん:アメリカの大学で国際関係と中国語を専攻していた時、一年間中国に留学していました。

田中:鈴木さん自身も現在も支援を続けてるそうですね。
鈴木さん:先ほどのご家族とも連絡を取り続けていますし、4月から毎週末地域の支援教室に通ってます。
     外国につながりをもつ方を、外大の学生さんと同じように自分も支援をする一方で、逆に支援する
     学生さんをサポートするという2つの立場に立つことができ、今は毎日が勉強です!
      
田中:最後に、メルマガ読者の皆さんにメッセージをお願いします。
鈴木さん:ここ支援室が、学生の皆の活力になっているというのをとても感じています。
     いつでも気軽に支援室に来てくださいね!

普段、支援室に入るとにこやかに迎えて、鉛筆や手帳、時にはビデオカメラを片手に私たち学生をがっちり
サポートしてくださってきた岡崎さん。「スタッフ」という立場上からか、私たちが岡崎さん自身の本音の部分を
聞く機会は、意外と少なかったのではないでしょうか。その分、今回こういった形で聞くことができ大変嬉しく
思いました。

また、アメリカでの学生時代、現在の支援活動はもちろん、地域の獅子舞保存会での活動、サルサやサンバ
を踊ったりジョギングをしたりとアクティブな鈴木さん。まだまだ聞いてみたいお話がたくさんありました。
夏頃に本メルマガにて鈴木さんにロングインタビューを予定していますので、ぜひそちらをお楽しみに!

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編集者より

今月24日(土)に東京・国技館で行われた大相撲夏場所千秋楽で
西大関日馬富士(はるまふじ)が見事優勝しました。

日馬富士関は本名をダワーニャム・ビャンバドルジさんといって
モンゴル・ゴビアルタイ出身の方です。
この日馬富士関、実は私の地元でもありアルバイト先でもある神主さんが
相撲部屋の親方と共にモンゴルでスカウトしてきて、しこ名を名付けたということもあり
節分祭などのお祭りごとや神社主催の植樹祭の度に参加してくれています。

実際にお会いする日馬富士関はとても穏やかで優しい目をされていて
にこやかに皆の握手や写真に応じてくれる素敵な方です。
地元モンゴルで相撲に励む若手モンゴル力士にも夢を与え続けるだけでなく
日本の祭事や環境運動にも積極的に取り組んでられる日馬富士関。

我が家に飾ってある大きな大きな手形を眺めつつ
横綱昇進が今から楽しみになりました。

ロシア語専攻 田中

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このメールマガジンに関する御意見、もしくは支援室の活動に関連して、学生にとって
有益な情報がございましたら、t-shien@tufs.ac.jp(支援室代表)までメールにてご連絡
いただければ幸いです。

多文化コミュニティ教育支援室は2012年の東京外国語大学の改組にあわせ、 より広いボランティア活動をサポートするためのボランティア活動スペースとなりました。
(本サイトはアーカイブとして公開を続けています)