多文化コミュニティを訪ねるスタディ・ツアー

外国人が多く暮らす町を訪ね、その町で起こっている課題や、外国人と日本人が
「共に生きる」ための取り組みを知るため、スタディ・ツアーを実施しました。
Aコースでは神奈川県川崎市の韓国・朝鮮籍の人が多く住む桜本地区を、
Bコースでは韓国中国をはじめ、様々な国の料理店・雑貨屋が並ぶ新宿区大久保を訪ねました。


◎Aコース 川崎市桜本

日時:5月31日(土)
参加学生数:10名

内容:

  ○川崎朝鮮初級学校
    川崎朝鮮初級学校を訪ね学校の児童と触れあいました。日本語の授業以外は朝鮮語で
    算数などの授業を受けていましたが、休み時間は日本語でどんどん話しかけてくれました

  ○池上町・セメント通り
    その後、池上町を歩きました。旧日本鋼管(現JFE)が沢山の朝鮮人を労働者として
    雇っていたため、このエリアには在日朝鮮人が多く住んでいるそうです。
    昼食はセメント通りという韓国料理店が並ぶ通りで焼肉を食べました。

  ○川崎市ふれあい館
    館長の裵重度(ぺえ・じゅんど)さんから、ふれあい館の設立背景について、
    在日朝鮮人と日本人の今後など様々な話を伺いました。

  ○桜本保育園
    「ヘンニムの輝き」という保育園のドキュメンタリー映画を鑑賞しました。
    その後、在日朝鮮人の保育園から多文化保育園へ変化した保育園の沿革について
    話を伺い、1日のふりかえりをして解散しました。


◎Bコース 新宿区大久保

日時:6月14日(土)
参加学生:15名

内容:

  ○講演
    大久保小学校職員の善本先生と韓国広場の金根煕(キム・グ二)社長のお話を
    聞きました。大久保が現在にいたるまでの歴史や、金さんご自身の取り組みなどについて
    話してくださいました。また、私たちの質問に対しても丁寧に対応してくださいました。

  ○大久保地域見学
    大久保の地域見学をして班に分かれて昼食をとりました。
    また、タイの食料品店や韓国料理店などのお店や、街の様子も見学しました。

  ○新宿区立大久保小学校
    大久保小学校で善本先生から大久保小学校の国際教室の子どもたちの話を伺い、
    1日の見学のふりかえりをしました。


◎スタディ・ツアー座談会

日時:6月18日(水)2時50分~4時20分
場所:講義棟208教室
参加人数8名

参加学生の声: 

<ただ歩くのでは気付かないことに気付いた>
 私が参加してもっとも印象を受けたのは、川﨑の池上町を隔ていた道路が、
 裕福な日本人の住宅街と質素な在日朝鮮人の住宅街を象徴していたことに、ショックを受けま
 した。また、ツアーに向けての事前研修を受けた上で参加したので、ただ歩いていたら気づか
 ないことにも気づくことができて、良かったと思います。
  (アラビア語専攻 原田)

<今までの“知識”がより身近に>
  大久保では変化し続ける街を目の当たりにすることができました。
  最も印象的だったのは、大久保小学校での善本先生の話でした。外国をルーツにもつ児童の
  苦悩を聞いて、知識では分かっていた現実がいっそう近くに感じることができました。
  (ロシア語専攻 河原)

多文化コミュニティ教育支援室は2012年の東京外国語大学の改組にあわせ、 より広いボランティア活動をサポートするためのボランティア活動スペースとなりました。
(本サイトはアーカイブとして公開を続けています)