メールマガジン 第6号

※このメールマガジンは学内者を対象に配信しているものです。
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 【多文化コミュニティ教育支援室メールマガジン】
                      第6号 2005年11月1日
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    多文化コミュニティ教育支援室は1周年を迎えました!
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 みなさまのおかげで、10月21日をもちまして当支援室は1周年を迎えました。
学生ボランティアのみなさまの日頃のご協力に心より御礼申し上げます。今後と
もご協力いただけますようどうぞよろしくお願い申し上げます。これからも様々
な活動をみんなで盛り上げていきましょう!

多文化コミュニティ支援ボランティアのみなさま:
 多文化コミュニティ教育支援室メールマガジンの第6号を送信いたします。こ
のメールマガジンは月に一度のペースで配信し、支援室の活動内容等をお伝えす
るものです。今回は今後の活動予定と、これまでの活動をご報告いたします。

 多文化コミュニティ教育支援室は、本学の学生が大学で学んでいる各国の言語
や文化に関する知識を活かしながら、日本で暮らしている外国人児童生徒に対す
る学習支援ボランティア活動を大学としてサポートし、多言語多文化化しつつあ
る地域社会が求める人材の育成を、次の4つの活動を通して目指しています。(1)
学生ボランティア活動のサポート、(2)教育研修プログラムの実施、(3)調査研究、
(4)国際理解を深めるための各種講座。

※※※※ これからの活動予定 ※※※※
■ 国際理解教育の授業を行います
◆新宿区立大久保小学校
 11月の月曜日(7日、14日、21日、28日の全4回)と火曜日(1日、8日、15日、
22日の全4回)、新宿区立大久保小学校で小学3~6年生を対象に授業を行います。
大久保小学校では、「大久保の街から世界の言葉を学んで楽しもう」と題し、8
ヶ国語(朝鮮語、タイ語、モンゴル語、ウクライナ語、ギリシア語、タガログ語、
スペイン語、台湾の言葉)を学びながら、文化や社会について学んでいくという
独特の授業を行っています。子どもたちは言語の勉強と同時に、調べ学習も行い、
最後には成果発表として、演劇を行ないます。
 このうち支援室で協力するのは、ウクライナ語・台湾の言葉(5~6年生対象)
・モンゴル語(3~4年生対象)の語学の授業です。モンゴル・台湾からの留学生
3名と、ウクライナ語・モンゴル語を勉強している日本人学生3名が担当します。
大久保小学校には様々な国籍を持つ児童がおり、各地域の出身の子どもたちも在
籍しているため、クラス全体で取り組むことで、その子どもたちの母語や母文化
への理解を深めることも目的にしています。
◆川崎市立菅中学校
 11月10日(木)、川崎市立菅中学校の中学1年生を対象に第1回目の授業を行
います(全2回を予定)。参加する留学生・日本人学生のグループは総勢15名で
す。ここでは10数名の中学生と日本人学生が、留学生に対し、対話形式で、中学
校生活を中心としたライフヒストリーを聞き取るという試みを行ないます。これ
は、中学生がひとりの留学生と、個人として「出会う」ことを第一の目的として
います。

◆川崎市立東柿生小学校
 11月11日(金)、14日(月)、16日(金)にそれぞれ東柿生小学校の5年生
(インドネシア・2回目)、2年生(韓国・2回目)、3年生(中国・2回目)及び
5年生(インドネシア・3回目)を対象とした実践が計画されています。東柿生の
国際理解教育は年間3~4回の訪問を予定しており、今回が2回目となります。児
童の学びをどのようにフォローすることができるのかを探りながら各グループが
実践内容を模索しています。なお、16日の3年生と5年生を対象とした実践は川崎
市国際理解研究会主催の公開授業にもなっています。支援室の運営委員も当日参
加する予定です。

■公開講座 
 調布市による2005年度市内・近隣大学等公開講座(全26講座)において、東京
外国語大学は「多言語・多文化共生と私たち」というテーマで4回の講座を行っ
ています。そのうち、3回目までは終了し、第4回が11月4日(金)「多文化社会
におけるマイノリティの自立-アイヌ人・沖縄人・在日朝鮮人」というタイトル
で行われます。当初、担当は米谷 匡史先生の予定でしたが、野本 京子先生に
変更となりましたので御了承下さい。調布市文化会館たづくり映像シアターにて
18時30分より20時までの講座で、申し込み不要、先着順となっております。

■集住都市会議特別取材
 「外国人集住都市会議 よっかいち 2005」が11月11日(金)三重県
四日市市で行われます。外国人市民との地域共生を考えることを目的とした外国
人集住都市会議の今年のテーマは「多文化共生社会をめざして~ 未来を担う子
どもたちのために ~」です。昨年に引き続きこの会議に支援室より学生特別取
材員を派遣して、実際の会議についてレポートしてもらう予定です。尚、会議の
詳しい情報につきましては以下を御参照ください。
http://www.miesc.ne.jp/yia/shujutoshi/

■外語祭
 「東京外大在日外国人交流ネットワーク~Amigos~」が本学の学園祭である外
語祭(11月19日~23日)にて展示企画を332教室で行います。これまでの活動
の紹介に加えて、外国人たちが日本においてどのような困難にぶつかっているの
かということを様々な視点から考察します。特に、マジョリティである日本人が
どのような視線を外国人に注いでいるのかに重点をおいた展示を企画しています。

■多文化コミュニティ教育支援室ホームページリニューアルのお知らせ
 現在、多文化コミュニティ教育支援室のリニューアル作業を行っております。
11月中旬にリニューアルする予定です。そちらもどうぞご覧下さい。

<継続的な活動>
■府中国際交流サロン
 毎週金曜日に府中の国際交流サロンで学生たちが様々な文化背景を持つ児童生
徒への学習支援活動を継続的に行っております。今月の4日には通常の活動に加
えて、それまでに蓄積されてきた活動の教案検討会が行われます。伊東祐郎先生
がアドバイザーとして参加し、より良い実践のあり方を模索します。

■TUFS-JCC後期日程
 TUFS地域にほんご教室(TUFS-JCC)の後期における授業が10月3日(月)
より始まりました。講師は本学大学院日本語教育専修コースの和田沙江香さんと
古川晶子さんです。後期も前期と同様に月曜日と木曜日の週二回、18時30分から
20時まで、合計20回行われています。

■京町小学校での国際理解教育
 東京外大在日外国人交流ネットワーク(アミーゴス)のメンバーたちが継続し
て川崎市立京町小学校で学習支援活動を行っていきます。

※※※※※ニュース目次※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
これまでの活動報告
◆調布市民講座
◆府中国際交流サロン
 学生後期引継ぎミーティング
 保護者面談
◆川崎市立東柿生小学校における国際理解教育
◆川崎市国際理解教育研究会議
◆新宿区立大久保小学校における国際理解教育
◆国際理解ワークショップ
◆中萩エルザさん講演会
◆川崎市立京町小学校 ふれあい祭り
◆教材調査 31日に報告書を提出
◆川崎市外国人市民代表者会議の特別取材
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◆調布市民講座
日時 10月14日、21日、28日(各金曜日)
 平成17年度市内・近隣大学等公開講座において本学教員による講義が行われま
した。講座の内容は以下のテーマについてです。
第一回「在日外国人児童生徒と日本語教育」(伊東 祐郎先生)
第二回「ブラジル社会の多文化・多民族共生論」(鈴木 茂先生)
第三回「日本のなかの『ブラジル』/ブラジルの中の『日本』」(鈴木 茂先生)

◆府中国際交流サロン
◎学生引き継ぎミーティング
日時 10月17日(月)
 府中国際交流サロンの活動を続けてきた前期担当者に代わり、後期の新担当へ
の引継ぎがおこなわれました。担当児童生徒について情報を共有すると共に、後
期から新たに、保護者面談、指導案作成、指導案検討会を実施することを決定し
ました。
◎保護者面談
日時 10月14日、21日、28日(各金曜日)
 10名の児童生徒と保護者、学生ボランティア、サロン職員、支援室スタッフに
よる四者面談を実施しました。面談では、児童生徒の背景や学習上抱えている問
題を共有し、その上で半年間の指導方針や使用するテキスト等を決めました。こ
の面談を元に、学生ボランティアが指導案を作成し、指導案検討会で議論します。

◆川崎市東柿生小学校国際理解教育
 日時 10月18日(火)
 川崎市立東柿生小学校で、小学校一年生を対象にした国際理解教育の実践が行
われました。フランスとトルコの留学生とともに、日本人の学生が体を動かす工
夫を取り入れながら実践を行いました。子どもたちが積極的に留学生や大学生と
かかわる姿からは、子どもたちの中での異文化への敷居がだんだんと低くなって
きている事が見て取れます。

◆川崎市国際理解教育研究会議
 日時 10月18日(火)
 以前より継続的に参加している川崎市の国際理解教育研究会議に今回も学生と
支援室スタッフが参加してきました。今回の会議では菅中学校の実践に関する提
言がなされ、実践前の最後の会議ということで細かい内容まで議論が詰められま
した。

◆新宿区立大久保小学校国際理解教育
 日時 10月19日(水)27日(木)
 大久保小学校の実践は11月に行われますが、実践に関する打ち合わせのために
19日にウクライナ語と台湾のことばの学生担当者及び支援室スタッフが訪問しま
した。また、同様にモンゴル語と中国語チームが27日(木)に小学校を訪問し、
打ち合わせを行いました。
 日時 10月20日(木)
 大久保小学校5、6年生を対象にオリエンテーションを実施しました。児童はウ
クライナと台湾とタイと韓国の紹介をそれぞれ15分ずつ見て回りました。最初は
緊張していた学生でしたが、子どもたちの元気な姿に触発されて次第にテンポよ
くそれぞれの活動を紹介することができました。

◆国際理解ワークショップ
 日時 10月19日(水)
 12月19日の国際理解ワークショップに向けての学生コーディネーターミーティ
ングが19日におこなわれました。李冬梅さん(J2)アルベルトゥスさん(J1)門
脇弘典さん(F2)が実施に向けて中心的な役割を担い活動を推進します。ワーク
ショップにおけるプログラム作成、パネリスト、学生報告の内容などは全て学生
中心で行っていく予定です。

◆中萩エルザさん講演会
 日時 10月28日(金)
 「言葉の壁で病状をうまく伝えられず、ストレスを抱えたままの人を助けたい」
と医療通訳をおこなっている中荻エルザさんの講演会が東京外大在日外国人交流
ネットワーク~Amigos~と多文化コミュニティ教育支援室の共催で行なわれまし
た。明るい人柄が魅力のエルザさんのお話は愛にあふれて参加者の心に直接響く
お話を伺うことが出来ました。今後の学生の様々な活動の一助になるものと思わ
れます。

◆川崎市立京町小学校 ふれあい祭り
 日時 10月30日(日)
 川崎市立京町小学校の地域イベントである「ふれあい祭り」に東京外大在日外
国人交流ネットワークのメンバーが参加しました。ふれあい祭りでは日系南米人
の保護者の方々の料理のお手伝いや、「ブラジルってどんなとこ?」というクイ
ズ企画を昼の12時と13時の2回行いました。

⑨教材調査 31日に報告書を提出
 日本語指導が必要な外国人児童生徒(JSL児童生徒)向けに開発されている
日本語及び教科指導のための教材の収集と分析を目的とする出張調査がほぼ終了
し、31日には各班から報告書と収集した教材のリストが提出されました。全国の
教育委員会や学校のご協力のもと、なかなか手にいれにくい手作り教材などが収
集されています。今後、調査結果は報告書としてまとめられ、集められた教材は、
支援室で閲覧可能となる予定です。

⑩川崎市外国人市民代表者会議の特別取材
日時 10月16日(日)
 川崎市高津市民館にて川崎市外国人市民代表者会議オープン交流会が催され、
支援室から特別取材員として森本舞さん(日本課程3年)と李冬梅さん(日本課
程2年)が参加しました。分科会のテーマは「多文化理解教育」「学習支援」
「市政参加(地方参政権)」「生活・情報」の4つで、取材員は「多文化理解教
育」(森本さん)、「学習支援」(李さん)に出席。それぞれの分科会で、取材
員は自分の活動経験に根ざした発言をし、積極的に議論に参加しました。懇親会
でも、川崎市で同様の取り組みを行なっている方々と意見交換し、交流を深めま
した。この内容は報告書としてまとめられます。

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 このメールマガジンに関する御意見、もしくは支援室の活動に関連して、学生
にとって有益な情報がございましたら、t-shien@tufs.ac.jp(支援室代表)まで
メールにてご連絡いただければ幸いです。

多文化コミュニティ教育支援室は2012年の東京外国語大学の改組にあわせ、 より広いボランティア活動をサポートするためのボランティア活動スペースとなりました。
(本サイトはアーカイブとして公開を続けています)