【終了】2020年度 第8回FINDAS研究会「社会運動とその情動的契機」

掲載日 | 2021年01月29日

2020年度 第8回FINDAS研究会「社会運動とその情動的契機」

(共同利用・共同研究課題「南アジアの社会変動・運動における情動的契機」

2020年度第4回研究会と共催)

「社会運動とその情動的契機」

【日時】  2021年2月18日(木)
【時間】 13:00-17:30(予定)  
【場所】 Zoomによるオンライン開催 

 

【報告者・題目】

◆小松久恵(追手門学院大学)

「ヒンディー現代文学と情動―アルパナー・ミシュラ『骨の花』を読む」

“Hindi Contemporary Literature and Emotions: Reading ‘Asthi Phool’ (2019) by Alpana Mishra”

現代ヒンディー文学を代表する作家アルパナー・ミシュラ氏は、その作品の多くで都市在住の既婚女性、特にミドルクラスの働く女性たちが直面する様々な問題を主要テーマとして取り上げてきた。これらの作品とは一線を画したのが、彼女の最新作である『骨の花』(Mishra, Alpana. Asthi Phool, 2019, Rajkamal Prakashan)である。本作品はジャールカンド独立運動ならびにアーディワーシーの苦境、そして人身売買をテーマとする重厚な「政治・社会小説」であり、ミシュラ氏を「型破りな作家」(unconventional writer)として知らしめた。本報告ではミシュラ氏の新たな試みである『骨の花』を紹介しながら、文学作品を材料とする際の情動研究の可能性をさぐりたい。

 

◆木村真希子(津田塾大学)

「アッサムにおける市民権法改正への反対運動」

“Anti-CAA Agitation in Assam”

2020年1月、市民権法の改正をめぐり、インド各地で反対運動が展開された。北東部のアッサム州はもっとも激しい反対運動が起きた地域の一つだが、同州で反発が激しかった理由は他の州とは異なる。アッサムでは2013年から全国市民登録簿(NRC)の更新作業が進み、移民問題に関しては宗教によらない選別方法が支持されていた。本報告では、同州におけるNRCをめぐる議論及び市民権法改正への反対運動に関して、情動という概念を用いた分析を試みる。    

 

◆鈴木真弥 (大東文化大学)

「生きられる「ダリト性」と運動の契機―高学歴ダリト若者の「カミングアウト」から考える」

“Lived “Dalitness” and Moment for Dissent and Movement: Making Sense of “Coming out” of Highly Educated Dalit Youth”  

2016年のハイデラバード大学院生Rohith Vemulaの自殺と、インド国内外に広がりをみせた抗議運動は、とくに高学歴ダリト若者世代に衝撃を与えた。その後、ダリトの出自をカミングアウトして、被差別体験や葛藤をテーマにした若者による出版が相次いでいる(Dutt, Y., 2019. Coming out as Dalit: A Memoir, Aleph Book Company; Yengde, S., 2019. Caste Matters, Penguin Books)。本報告では、こうした出版物を手掛かりに、生きられる「ダリト性」(Dalitness)、被差別、侮辱などの感覚の現れ方に注目し、運動の一部となって語られ、共有される契機を考察する。

   

【使用言語】 日本語

【連絡先】  東京外国語大学南アジア研究センター(FINDAS)事務局

[E-mail] findas_office[at]tufs.ac.jp