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2013年5月12日 第1回FINDAS 若手研究者セミナー「現代インド、<性>の現在―制度、主体化、実践」の報告

掲載日 | 2013年05月12日

2013年5月12日に行われました2013年度第1回FINDAS若手研究者セミナーの報告です。

テーマ「現代インド、<性>の現在 ―制度、主体化、実践」

発表者1:山崎浩平
発表者2:江原等子

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発表者1:山崎浩平
タイトル:「今日の性をめぐる差異と共同性―インド・グジャラート州ヒジュラ世界を事例として」

本報告では、同性愛者の市民社会的空間の中での運動を手がかりとして、「ヒジュラ」と呼ばれる集団のローカルな「生のありかた」を明らかにしようとしたものである。同性間の性交は、植民地期以来の刑法377条で禁止されていたが、2009年にデリー高裁がこれを違憲とし事実上無効とした。この判決の背景にあった、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)運動の世界的な勃興とHIV/AIDSの蔓延に加えて、報告者はヒジュラの動きがあったことを強調する。報告では、市民社会で活動を展開する同性愛者たちと比較することで、グジャラートのヒジュラたちの生活のありかたを浮き彫りにした。

発表者2:江原等子
タイトル:「ジェンダーのあわいを生きる―南インド・チェンナイのコティたちを事例に」

本報告は、チェンナイの「コティ」と呼ばれる集団を取り巻くローカルな文脈や実践を記述する試みであった。報告は、発表者の現地でのフィールドワークに基づくものであり、非常にミクロな視点からの記述がなされた。チェンナイのコティたちの特徴は集住しない点にあり、彼/彼女たちと周囲の人々との相互行為に関心が寄せられた。コティたちが、ローカルな場で構成されたアイデンティティや役割に、どのようにして方向づけられ、行為する者となるかが考察された。報告の内容自体は記述的なものであったが、こうした考察の理論化の可能性などについても議論が行なわれた。