(まとめ) |
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2010年1月9日および2月27日,台湾の7つの選挙区において立法委員補欠選挙が行なわれた。2008年の立法委員選挙では,この7議席のうち,国民党が6議席,民進党が1議席得ていた。補欠選挙では,それが,民進党6議席,国民党1議席とまったく逆になり,民進党の圧勝となった。 それぞれの選挙区ではローカルな要素が作用したが,共通の要因として,馬英九政権の不人気,そして国民党の集票機能の低下を指摘できる。一連の補欠選挙において,都市部でも農村でも,台湾の選挙民は馬英九と国民党に対し強い不満を表明した。 (2010年7月17日) | ||||
東京外国語大学 小笠原 欣幸 |
投票日 | 選 挙 区 | 民進党 | 国民党 | 無党籍その他 | 投票率 |
1月9日 | 桃園県第二選挙区 | 58.06% | 40.04% | 1.91% | 38.42% |
台中県第三選挙区 | 55.02% | 44.98% | 0.00% | 45.09% | |
台東県選挙区 | 49.46% | 45.25% | 5.29% | 39.44% | |
2月27日 | 桃園県第三選挙区 | 47.25% | 44.37% | 8.38% | 41.37% |
新竹県選挙区 | 55.97% | 44.03% | 0.00% | 36.00% | |
嘉義県第二選挙区 | 67.92% | 32.08% | 0.00% | 38.36% | |
花蓮県選挙区 | 40.80% | 48.32% | 10.88% | 41.59% |
- | 民進党 | 国民党 | 無党籍その他 | 投票率 |
2010年補欠選挙平均値 | 53.50% | 42.72% | 3.78% | 40.04% |
2008年立法委員選挙 | 比較不能 | 58.41% | 比較不能 | 54.54% |
投 票 日 | 選 挙 区 | 2008年当選 | 補選当選 | 補 選 の 理 由 |
2009年3月14日 | 苗栗県第一 | 国民党 | 無党籍 | 国民党の李乙廷が選挙違反で当選無効判決 |
2009年3月28日 | 台北市第六 | 国民党 | 国民党 | 国民党の李慶安が二重国籍問題で辞職 |
2009年9月26日 | 雲林県第二 | 国民党 | 民進党 | 国民党の張碩文が選挙違反で当選無効判決 |
2009年12月5日 | 南投県第一 | 国民党 | 国民党 | 国民党の呉敦義が行政院長就任のため辞職 |
2010年1月9日 | 桃園県第二 | 国民党 | 民進党 | 国民党の廖正井が選挙違反で当選無効判決 |
台中県第三 | 国民党 | 民進党 | 国民党の江連福が選挙違反で当選無効判決 | |
台東県 | 国民党 | 民進党 | 国民党の黄健庭が県長選挙出馬のため辞職 | |
2010年2月27日 | 桃園県第三 | 国民党 | 民進党 | 国民党の呉志揚が県長当選により辞職 |
新竹県 | 国民党 | 民進党 | 国民党の邱鏡淳が県長当選により辞職 | |
嘉義県第二 | 民進党 | 民進党 | 民進党の張花冠が県長選挙出馬のため辞職 | |
花蓮県 | 国民党 | 国民党 | 傅崐萁(国民党除名)の県長当選による辞職 |