ここでは、スィンディー語、スィンディー文化を紹介します。
スィンディーの世界へようこそ!!

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2012/06/06

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スィンディー語とは

インド亜大陸を中心とした南アジアでは、非常に多くの言語が話されています。インドの公用語の1つであるヒンディー語や、パーキスターンの国語であるウルドゥー語は、現代インド・アーリヤ諸語の中のインド語派を形成します。このインド語派には、ヒンディー語やウルドゥー語のほかにも、多くの言語が含まれます。その中の1つが、ここで扱うスィンディー語(Sindhi:)です。
 スィンディー語は、主としてパーキスターン・イスラーム共和国の南東部に位置するスィンド州を中心とした地域で話されている言語です。隣国インドでも、言語州こそ形成されていませんが、インドの重要18言語の1つに数えられており、ムンバイー(旧名ボンベイ)やデリーといった大都市を中心に多くの話者がいます。両国を合わせると、2,000万人以上の人々が日常生活に用いています。
 パーキスターンとインド両国にまたがって話されているスィンディー語には、2種類の文字があります。主としてパーキスターン側で用いられているのは、アラビア語アラビア文字に変更が加えられた、52文字からなるアルファベットです。
 一方インド側では、スィンディー文字以外に、ヒンディー語等を書き表すデーヴァナーガリー文字も併用されています。
 スィンディー語といっても、この本を手に取ったほとんどの方には、なじみのない言語だと思います。しかし、文学作品を例にとっても、シャー・アブドゥッラティーフ・ビターイー(Shah Abdul Latif Bhitai, 1689-1752)の「シャーの書(shah jo risalo)」に代表されるように、インド亜大陸の諸言語のそれに決して引けを取るものではありません。また、その歴史に目を向けると、スィンディー民族のたどってきた繁栄と苦難の道のりが見えてきます。
 スィンディー民族は、自らの言語とそれを取り巻く文化に強い誇りを持っています。その誇りが、今日までスィンディー語やスィンディー文学の発展を支えてきたと言えるでしょう。

このページについて

(注記)このサイトに掲載されているデータは、平成19~21年度科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究:課題番号19652037)「スィンディー語をとりまく言語状況に関する研究」の研究成果を含んでいます。また、スィンディー文字および転写記号の入力、表示にあたっては、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授町田和彦先生にご指導いただきました。
本ページにおけるスィンディー文字の表示には、MB Lateefi、転写記号の表示にはCharis SILという無償フォントを利用しています。これらのフォントがなくとも文字は表示されますが、レイアウトが変わる可能性があります。それぞれのフォントのダウンロードには、以下のサイトを参照して下さい。
スィンディー文字
転写記号

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萬宮 健策(MAMIYA Kensaku) 電子メール・アドレス: k_mamiya[at]tufs.ac.jp
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