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クラクフ留学日記〜冬のポーランド旅行②〜

2022.05.31 その他,ポーランド,ポーランド語,ヤギェロン大学

Dzień dobry! こんにちは!

引き続き、2021年12月末から2022年年明けにかけて敢行した、ポーランド国内一人旅についてお話していきます。


出発の電車は、12月27日朝4時、クラクフ中央駅発です。

それに間に合うために、決して寝坊はできないというわけで、同じ寮に住む友人と、夜を徹して話し合っておりました。するとついつい話し過ぎるもので、駅に向かう早朝運行の貴重なトラムを、なんと、私は逃してしまいました。(早朝運行は1時間に1本くらいしかありません)

そうなるともう、トラムを待つより駅まで歩いた方が早いので歩くのですが、地図アプリによると、駅までは徒歩で40分。そして今の時刻は・・・う〜ん、果たして電車に間に合うでしょうか。

迷っている時間はありません。ともかく歩きます。必死で歩きます。12月27日前後はこの冬最大の寒波が押し寄せており、路面が雪で凍っていましたので、慎重に歩きます。明け方の暗い道を歩きます。気温はマイナス11度、吐息でコートのファーが凍るのを感じながら、歩きます。あまりの寒さに、ダイヤモンドダストめいたものが降ってきましたが、見つめる間も無く歩きます。


(この冬で最も寒い日だったかも?)

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そうしてやっとこさホームにたどり着くと、ちょうど私の乗る電車も到着したところでした。

薄暗い車内に乗り込むとすぐに電車は動き始め、明るい都会を抜けてあっという間に郊外に出ていきます。ほっと一息ついて、真っ暗で何も見えない窓の外を眺めながら、先ほどまでの自分の健闘(と健脚)を讃えていたのでした。



(早朝の車窓から)
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電車に揺られ、ワルシャワ駅での乗り継ぎを経て、数時間後、ひとつ目の街に到着しました。

コペルニクスの出身地として知られる、トルンです。ポーランドの北部寄りに位置しており、クラクフ、ワルシャワと同じく、ヴィスワ川沿いの街です。

着いてびっくり、意外と駅舎が小さいのです。また、トルン中央駅から市街地までは徒歩15分くらいと、少し離れていました。



(ヴィスワ川を渡って街へ)

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(凍っているヴィスワ川)

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(市街に到着)

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市街地に着きましたが、ホステルのチェックイン時間にはまだ少し早いので、お昼ご飯を食べて待つことにしました。

選んだお店はこちら、MANEKINというクレープ屋さんです。

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立派な店構えから伺えるように、クレープとは言っても日本の屋台で売られるような小さなクレープではなく、ガレット(?)に近い、かなり豪華なものを提供しているレストランです。ポーランド各地に店舗を持つ有名なチェーン店ですが、なぜかクラクフにはありませんので、この機会に行ってみたいと思っていたのです。

高級感溢れる外観に緊張しつつ入ってみると、お客さんの雰囲気はカジュアルで、かなり安心します。

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このお店には、定番の甘いクレープからしょっぱい食事系のクレープまで幅広く数多く揃っているのでとても迷いましたが、こちらを注文しました。

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「ピエルニキ」(トルン名物の、スパイスが効いたクッキー)フレーバーのクレープです。とはいえピエルニキ風味なのは表面だけ。クレープの中は、ホワイトチョコのソースで、これでもかというほど満たされています。(幸せ〜)

ご飯を食べ終わったところで、ホステルに向かい、チェックインをします。

初めてのホステルです。いったいどんな過酷な環境が待っているのかと身構えながら入っていくと・・・



(ホステルの入り口)

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スタッフの方の対応は丁寧で、まず最初に、全ての部屋を案内してくださいました。覚悟していた通り、ベッドの寝心地はあまり良くなさそうですが、部屋には鍵のかかる大きめなロッカーが備えられており、まあまあ安心です。キッチンやお手洗い、シャワーなどの共用スペースも清潔でした。ここに2泊します。

観光シーズンではないこともあってか、お客さんはまばらでしたが、それも、ホステル初心者の私にとっては却って居心地が良いものでした(ホステルの方にとっては良くないですね)。



(なぜかホステルのキッチンの写真のみ残っている)


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チェックインを済ませてもまだ時間は昼下がり。あらかじめ予約しておいた「ピエルニキミュージアム」に向かいます。こちらは、トルン名物であるピエルニキの歴史を学びながら、ピエルニキ作りの体験ができるという場所です。

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ちなみに、完成したピエルニキの味がどうしても気になり、後で齧ってみたのですが、ものすごく硬くて辛くて、ちっとも甘くないのです・・・お土産用の、食べるには向かないレシピだったのですね。


ピエルニキミュージアムを出ると、だいぶ日が落ちていました。基本的に天気が悪いポーランドの冬ですが、この日は珍しく晴れていましたので、綺麗な夕焼けを期待してヴィスワ川を見に行きました。

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こうして、トルンで過ごす1日目が終わり、いよいよホステルのベッドで寝ることになるわけですが、やはり、貴重品をロッカーの中に残して眠るのは心配でした(鍵のかかるロッカーだとはいえ)。そこで、貴重品をウエストポーチに入れ、腰に巻いたまま眠ることにしました。ここから盗れるものなら盗ってみたまえ、目を覚まして反撃してやる、と少し攻撃的な気分で眠ります。



そして2日目の12月28日。

この日は、プラネタリウム・旧市庁舎を利用した博物館・コペルニクスの生家を利用した博物館・教会・・・等々を周りました。

なぜここでプラネタリウムを見たのかといえば、あのコペルニクスが生まれた街で見るプラネタリウムもオツなものだ・・・と直感的に思ったからです。時間の都合上、選べたのは子供向けのプログラムのみ。現地の子ども連れ家族に囲まれた、賑やかなプラネタリウム鑑賞となりました。



(プラネタリウムの外観とホール内)

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この日はトルン滞在の最終日、というわけでお土産にピエルニキでも買おうかと物色してみたのですが・・・ 正直なところ、クラクフでも入手できるものが大半でした。その中でも唯一、「マジパン入り」のピエルニキだけは見かけたことがなかったため、そちらを購入。

この日は明朝の出発に備えて早々と休みました。

ところが翌朝目覚めてみると、なんと、電車の出発まで30分ちょっとしか無いのです。忘れもしません。乗る電車は7:55発なのに、起きたら7:23だったのです。

半狂乱。何をどうしてどうなったのか分かりませんが、髪も梳かさず、寝巻きのジャージを着たまま、必死で駅に走ったことだけは覚えています。

そして、不思議な力で電車に間に合った私は、無事(?)次の街に向けて出発しました。

(トルン市内を走るバスの座席、コペルニクスの街だけあって、シートが太陽系柄)

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こんなところで、今回は終了とします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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