トビタくん留学日記

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ウィーンでの在外投票

2022.04.12 ウィーン大学,オーストリア,ドイツ語,派遣留学

Grüß Gott! こんにちは!わたしは現在、派遣留学プログラムを通してオーストリアのウィーン大学に留学しています。

ウィーンに来たのは昨年の夏。 2021年といえば、衆議院議員総選挙がありました。渡航前からも、なんとなくこの時期にあるだろうということは分かっていたので、ウィーンに到着した翌日はさっそく大使館に電話しました。当時のわたしが知っていたことはといえば、在外選挙人証が発行されるまでには時間がかかるということ、そして3ヶ月以上滞在していなければ発行することはできない(※例外あり)ということ。明らかに後者の条件を満たしていなかったので、ダメ元での電話でした。 まず「転出届を行ったか」ということを聞かれました。まだしていない旨を伝えると「では無理です」と言われたので「転出届を行えば在外選挙人証の発行手続きができるのか」ということを聞くと、「たった1年の滞在で転出届を出すのはおすすめしません」というようなことを遠回しに言われました。さらに、国政選挙(衆議院議員総選挙、参議院議員通常選挙)のみしか投票することはできないので、10月の衆議院選挙を逃すともう機会はないだろうとも言われました。 なるほど。 わたしは在外選挙制度についてほとんど知らなかったため、釈然としないながらも電話を切りました。知識不足だった。

ちょうどその頃、ドイツでもドイツ連邦議会選挙という大きな選挙が行われていたので、さまざまな人と選挙の話をよくしました。 ドイツ出身の友人などは「郵送投票したよ」となんでもない風に言っていましたが、それを聞いて、わたしも投票したいと強く思うようになりました。ウィーンに留学に来ていたほかの日本人留学生の人とも選挙の話をして、日本を出て感じる日本政治への不満について聞いているうちに、これほど政治について考えている人が国外にもたくさんいるのに、選挙に参加できない人がいるというのはおかしなことではないかと思いました。 ドイツの議会選や衆議院選挙の結果を見ながら、改めて在外選挙制度について調べました。

まずは父に転出届を行ってもらいました。そして、残り半年の間に参加できそうな選挙が2つ控えていることを知りました。 それに間に合わせるように、2ヶ月ほど前に領事館に電話して在外選挙人証の発行をしたい旨を伝えました。転出届を出している旨を伝えると、今回はすんなりと予約をすることができました。領事館に行き、記入例に従って書類に記入し、
10分程度で手続きが終わりました。 1ヶ月半ほど経って、領事館に在外選挙人証が届いたので受け取りに来るようにとのメールが届きました。

そして今日、初めての在外投票でした。大使館を訪れると、土曜日だからかとてもひっそりとしていて、警備員のような方しかいませんでした。 投票しに来たことを伝えると、少し待ってくれと言われ、数分後に職員の方が来て中へ案内されました。 今回は石川県選挙区選出議員補欠選挙だったので、あまり参加できる人がいなかったのか(もしかするとわたしだけだったのか......)とても小さな部屋で、2名の職員の方から丁寧に説明してもらいました。 事前に候補者のことを調べ、投票したい候補者の名前も覚えてきましたが、候補者の名前と党の名前が書かれたリストが用意されていました。 5分ほどで記入を終え、投票が終わりました。

大使館からの帰り道、いろいろなことを考えました。 政治に興味があっても、留学という忙しい日々を過ごすなかで、在外選挙制度を後回しにしてしまうのも仕方のないことかもしれない。けれど、機会が用意されているにも関わらず、自ら進んで知ろうとせずに参加しなかったことを恥ずかしく思いました。 逆に、あまり政治に興味がない人も、国外へ飛び出て新たに気づく国内の問題もあると思います。そういう人が、なんだか面倒くさそうだしよく分からないから、と機会を放棄する前に、もしこの記事が参考になればとても嬉しいです。思った以上に手続きは簡単でした! 次回の選挙は今年の7月ごろ、参議院議員総選挙です。 今から手続きをすればきっと間に合います。ぜひ、わたしと一緒に投票しに行きましょう!

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