トビタくん留学日記

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家族のような仲間たち

2015.05.29 エセックス大学,派遣留学,英語

私は2014年の9月末から2015年の6月末まで、イギリス南東部にある

University of Essexに派遣留学をしていました。

Essex大学は創立50年とまだ歴史は浅いですが、世界各国から留学生の

集まる活気あふれる大学です。

キャンパスには自然があふれ、兎やリスなどを間近に見ることができます。

また、試験期間には図書館が24時間オープンになるなど、学習面での

サポートも行き届いています。

Londonまで電車で1時間強という立地のため、週末に大英博物館や

ナショナルギャラリーに行ったり、ミュージカルを見たりと、気軽に観光も

楽しめます。

私は1年間の留学の中で、自分の好きな科目を好きなように選択でき、

日本の講義とは全く違う形態で行われた授業、クラブ活動として参加していた

乗馬サークル、Japanese Societyから毎回大きな刺激を受けました。

しかし、一番印象に残っているのは、寮でのフラットメイトとの生活です。

住んでいた寮はSouth Court という名前で、講義棟まで徒歩10分という

場所にあり、4階建てで、私の階には自分を含め6人が住んでいました。

私は、留学に行く大学2年の秋まで実家通いだったため、イギリスでの生活が

初めての一人暮らしでした。

身の回りのことをすべて自分でやらなければならない上に、自分の部屋がある

とはいえ他人と共同生活をするということに初めは不安しか感じていませんでした。

しかし、秋学期を共にすごした5人のフラットメイトは、一番年下である私のことを

いつも気にかけてくれ、本当の妹のように接してくれました。誕生日を祝ってもらい、

一緒にキャンパス内を散歩し、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーにも

参加しました。また、夜ご飯は必ず6人でテーブルを囲み、お互いの国の料理を

ふるまいあいました。

その夕食の席で将来の夢について語り合ったこともあります。明確に目標を定め、

それに向かってインターンシップを探したり、帰国してからやるべきことを

リストアップしたりしている姿を見て、自分も頑張らなければなと何度も

実感しました。彼らからは、共同生活、そして一人暮らしの基本も学びました。

残念ながら半期でそれぞれの国に帰ってしまったため、一緒に過ごした時間は

3か月強と短かったものの、友達以上の家族のような存在です。

今でもSkypeや手紙でお互いの近況報告をしています。

1月の春学期からは新しいフラットメイトを迎え、キッチンにみんなが揃うと議論の

時間が始まることが多くなりました。

死刑制度、自国の行政、宗教問題など、難しい問題についてきちんと自分の意見を持ち、

それを臆せず主張する姿に初めは圧倒されました。しかし彼らのおかげで、私自身も

これらの問題について深く考えるきっかけを得られました。意見が衝突することも

もちろんありましたが、授業よりももっと近い距離でディスカッションができたことで

視野も広くなったように思います。

また、新しいフラットメイトとの生活は、日本について見つめなおす機会にもなりました。

ある時一人のフラットメイトに、「日本ではいつも寿司を食べているの?」と聞かれ、

驚いたのを覚えています。彼女のこの思い込みは極端な例ですが、他のフラットメイトに

日本とは何か?と聞くと、''東京''や ''アニメ'' という答えが返ってきました。

日本にはたくさんの美しい場所や、古くから続く文化が残っているのに、ほんの一部分

しかそれが伝わっていないのだなということを実感しました。その一方で、彼らからの

質問にすらすらと答えられない場面もあり、自分の日本に対する理解のなさも痛感しました。

他の国の学生の、日本に対するイメージや意見を直接聞くことができたのは、

とても貴重な体験だったと思います。

私が一年間無事に楽しく留学生活を送ることができたのは、フラットメイトの

おかげだと思っています。

友達以上の、家族のような仲間は、留学を通してできた一番の宝物です。将来また会える日を

楽しみに、世界各国で頑張る彼らに負けないように、自分も努力を続けていきたいと思います。

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