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2013年5月 月次レポート(近藤野里 フランス)

2013年5月
ITP-EUROPA月次レポート

近藤野里(パリ第8大学)

 今月は先月に引き続き、博論の一部となるGilles Vaudelinのフランス語の記述におけるリエゾンの分析について書くことに専念しました。この分析は3月にパリ第8大学の音韻論研究会でも発表しましたが、5月31日に指導教員である川口裕司先生の博士ゼミにおいて、代理の方に原稿を読んでもらう形で再度発表を行いました。フランス語で発表した際に見落としていた部分が新たに見え、その点について更に細かく考察することができたと思います。また、今月は19世紀の文法書を基に、リエゾンがどのように説明されているかについて調査を行いました(Girault-Duvivier, 1811 ; S. Dupuis, 1836 ; N. Landais, 1836)。月末には、2014年1月にイギリスのケンブリッジで行われる通時フランス語国際学会(SIDF, Société Internationale de Diachronie du Français) へ発表の応募を済ませました。
 5月は派遣先大学であるパリ第8大学の講義に参加する機会も多かったです。博士課程主催の統計の集中講義、文献調査の方法論を受講しました。また、パリ第10大学の言語学ラボが主催するリエゾンの研究例会に参加しました。
 6月は (1)18,19世紀の文法書におけるリエゾンの説明の調査を終えること、(2)先行研究の総括(特にコーパス言語学と社会言語学)、(3)分析に使用するMilleran(1692)のコーパスの作成、を行う予定です。

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