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2013年3月 月次レポート(杉山香織 フランス)

3月月次レポート

ボルドー第三大学派遣  杉山香織

  3月に博士論文を完成させることを目標に、博士論文の仕上げとして分析部分の見直しを行いました。これまで学習者の話し言葉における使用語彙についての記述及び分析を行うため、大きく分けて4つの分析を行ってきました。語彙の豊かさの分析、特徴語分析、コロケーション分析、そしてN-grams分析です。4つの分析を並行して行ってきたわけではないため、時間をおいて分析の再確認を行った際に、かなり前に分析が終わった部分で追加したい点、問題点などが次々と浮き彫りになりました。終わりが見えてきたところに、大量の変更部分が出てきたため少し落胆しましたが、より良い博士論文になるようにと気持ちを引き締めて、変更と修正を行いました。目標であった3月中の博士論文の完成は叶いませんでしたが、4月以降も引き続き、変更・修正作業を進めて行きます。
 3月の後半には4月に行われる学会発表のため、一時博士論文から離れて発表準備に専念しました。ボルドー第三大学で行われる学会発表で、指導教官のLaurence Labrune先生が取りまとめている学会のため、先生の前で改めて自分のこれまでの成果を発表するいい機会となると考えます。学会では「日本人フランス語学習者による人称代名詞主語の使用」について発表を行います。これは、博士論文の一部を元にした発表となります。学習者がフランス語を話す際に過剰使用される人称代名詞主語と過少使用される人称代名詞主語があることに着目し、どのような理由からこれらの語が特徴的に使用されるかを分析します。この発表準備を行いながら人称代名詞の特徴的使用について再考することが出来たため、博士論文の完成に追われながらも、このような機会を持つことが出来て結果的に良かったと思っています。

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