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2013年1月 月次レポート(説田英香 ドイツ)

1月レポート
説田英香
派遣先: フライブルク大学(ドイツ)

 1月は先月に引き続き、博士論文執筆の準備作業を中心に行った。具体的には、これまでに作成した史料カードをもとに、主要な政治決定ごとにその流れを文章としてまとめ直し、そのまとめごとに史料をファイリングし直す作業である。それまでは比較的細かい単位で議論の流れを押さえてきたため、全体像が見渡しにくくなっていた。この作業により、議論の流れだけでなく、詳細な内容も簡単に見渡せる事ができるようになり、かつすぐ原史料に戻る事が可能となった。これまで継続してきた史料カードの作成は、博士論文提出までの残り時間を考慮し、ある程度カードが溜まった時点で中断することとした。この先は主要な史料のみ、カードを作成することとし、カードにまとめられなかった他の史料はまとめ作業の際に組み込んでいくことにした。まずは史料がまとまって収集できている、1975/1976年に行われた「外国人政策についてのテーゼ」設定への取り組み、そして1977年2月に提出された、外国人労働者政策方が決議されるまでの委員会の議論をまとめた。また、フライブルク大学は12月末から約2週間クリスマス休暇であったため、その期間を利用し、ハンス=ディートリッヒ・ゲンシャーの伝記を読んだ。彼は私が博士論文で扱う時代に内閣内相、内閣副首相兼外相として活躍していた政治家であり、1970年代初頭の頃から「移民国ドイツ」としての「統合政策」の必要性を指摘していた人物である。

以上

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