トップ  »  新着情報  »  2012年7月 月次レポート(水沼修 ポルトガル)

2012年7月 月次レポート(水沼修 ポルトガル)

ITP-EUROPAレポート(7月)

水沼 修

 当地の夏は、例年通り気温は30度前後を推移し、大きな天気の崩れもなく、過ごしやすい日々が続いています。
 今月は、指導教員との夏休み休暇前の最後の面談がありました。先月から、中世ポルトガル語の叙情詩(o Cancioneiro da Ajuda, o Cancioneiro da Biblioteca Nacional, o Cancioneiro da Biblioteca Vaticana)におけるhaverとterの使用に関する調査を開始しました。リスボン新大学のサイト(Cantigas Medievais Galego-Portugueses:http://cantigas.fcsh.unl.pt)に収録されている作品は1680点ありますが、残念ながら未だこれらすべての作品に目を通すことができていません。今回の面談では、これまで採取できた例文(韻文作品及び散文作品のデータ)を対象に、形式的側面に見られる変化について整理し、その結果を先行研究の記述と比較した上で、今後の作業についての話し合いを行いました。特に、今回は、現象の説明に関する先行研究における記述に関し、これまで行われてきた説明では不十分と考えられる点について、指導教官と有意義な議論を行うことができました。話し合いの結果、今後の作業としては、データ収集と並行し、先行研究の記述を論文の一つの章の形でまとめることになりました。また、例文の分類方法や、意味論的観点に基づく分析方法等、未だ明確でない点については、副指導教員も交え、今後も継続して話し合いを行うことになりました。
 リスボン大学の博士課程では、2年終了時に中間報告書を提出する必要があります。現在、課程1年を消化したところですが、今後の一年は日本で過ごすことになるため、メール等を通じて指導を仰ぐことになります。自分の帰国前に指導教員に直接お会いできる最後の機会になりましたが、今回の面談では、同報告書提出の時期までの大まかな作業工程等についても打ち合わせを行うことができました。
 当地滞在期間も残すところわずかとなりましたが、今後は、学部附属図書館や国立図書館での資料収集等、今しかできない作業に重点をおきつつ、帰国後の学会発表に向けての準備等を進めていきたいと思います。

このページの先頭へ