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2010年4月 月次レポート(モハンマド・ファトヒー ドイツ)

モハンマド・ファトヒー
エアランゲン大学

                                   2010年度ITP-EUROPA 月次レポート(4月)

  2ヶ月の春休みも終わり、寒かった冬も終わりに近付き、やや過ごしやすい気候になった。休暇中に、論文の執筆作業に取り掛かろうと思ったのだが、日本で入手できなかった文献を精読したり、分析の足りない部分を見直したりして、執筆作業のほうが遅れてしまった。
  夏学期の講義が始まったのは4月19日(一部4月26日)であった。休暇の残りの(4月の前半の)2週間では、日本で執筆した、博士論文における先行研究の概観にあたる未完成の論文や発表論文の見直し作業に入ることができた。
  4月19日から大学の講義が始まり、研究上有益と思われる講義の幾つかに出席することにした。興味を惹く講義は数多いが、派遣中の研究遂行が影響されないように、研究テーマに近いものに絞った。その中で、もっとも私の研究対象に近いのは、シーアホルツ教授の「名詞句」をテーマにしたゼミナールである。冬学期のシーアホルツ教授の授業に出席したことあるが、参加者の人数が多く、教授と話すことができなかった。今回のゼミナールの参加者は少なく、毎回一人が発表することになっている。私は自分の研究テーマであるドイツ語の付加語文について発表することになった。教授は私の研究テーマに大変興味を示し、研究のことをもっと詳しく知りたいから、オフィスアワーに来なさいとおっしゃった。教授のオフィスアワーの時間には授業があるため、別の日にお会いすることになった。
  シーアホルツ教授の他に、ブラジル出身のツィッタバートZitterbart教授の4つの講義に出席することになった。その中の一つは対照研究の講義であるが、他の講義でも教授がいつも母語と比較しているため、私自身の対照研究にとってとても興味深い講義である。ツィッタバート教授の講義でも発表することになっている。
上記の通り、春休み中に参考文献の精読を終えたことによって、達成感を得られ、未完成のままであった論文などの見直し作業を始めたため、これから研究遂行がよりスムーズになると思う。
  生活に関しては苦労の絶えない一ヶ月であった。2009年10月に寮に入ってすぐに、虫の問題があったが、寮の管理人がすぐに駆除の手配をしてくれた。駆除は3ヶ月ごとに行うものであり、2回もやってくれたが、今月駆除の申請をしたところ、駆除は入居者の責任であると管理人に言われた。なぜいきなり私の責任になるのかと問い返すと、返事してくれない。大学を通し、交渉を進めているが、駆除してくれなかったら、自費で行うしかない。ドイツでは、貸主と借主との間のこういった問題が多く生じ、裁判所で解決されることになるのが普通のようである。また、その期間は少なくても6ヶ月である。
  虫が占領した寮から逃げ、講義が始まる1週間前に家族を連れザクセン州にあるドレスデンに行った。ドレスデン市内の観光をし、ザクセンスイスでハイキングをした。ベビーカーでの山登りは大変であったが、気分転換のとてもいい機会であった。
  なお、4月16日に行われた留学生歓迎会では、私と他の二人の留学生が留学生の代表として、大学副学長とエアランゲン市長の前でスピーチをした。写真では、緊張しているように見えないかもしれないが、実はかなり緊張した。

 

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                               歓迎会                                 バスタイ渓谷

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