多文化教育研究プロジェクト 連続セミナー「多文化共生としての舞台芸術」第4回「字幕の考え方」
日時
2021年7月15日(木)18:00~19:30
場所
Zoomウェビナーでのオンライン開催
講師
馬場紀雄(ばばのりお)
オペラ演出家。藤原歌劇団でA・マダウ・ディアツ、ベッペ・デ・トマージ、ピエール・ルイジ・ピッツィらの演出助手として研鑽の後、文化庁芸術家在外研修員、財)ロームミュージックファンデーション在外研修生として渡欧、イタリア・スペイン各地の歌劇場で演出助手として研鑽。アルファーノ「シラノ・ド・ベルジュラック」「復活」、ゲッツ「じゃじゃ馬ならし」、ジョルダーノ「戯言の饗宴」、レスピーギ「ベルファゴール」の日本初演をはじめ、藤原歌劇団公演「トスカ」、日本オペラ協会「静と義経」「紅天女」(新作初演)等、百を超えるオペラ公演で演出。そのうち、外国語作品のほとんどで字幕を担当している。昭和音楽大学・大学院講師。
内容
外国語の舞台作品(演劇・オペラ・ミュージカル)や映画のためにつけられる字幕は、そのままでは理解できない言語の内容やロジックを伝えるという重要な機能をもっています。しかし、それだけではなく、作品そのもののジャンルとしての性格を理解させるための課題を担うとともに、演出のツールとしての側面ももっています。「音楽によるドラマ (Dramma per musica)」としてのオペラの字幕は、劇のための字幕であると同時に、音楽作品のための字幕でもあるのです。音楽そのものはたしかに言葉の壁を越えるものですが、字幕は、音楽の中の言葉を理解する手助けとなるだけではなく、「音楽によるドラマ」という全体を理解させる作用も果たしています。こうしたオペラ字幕の特質を、ボーマルシェ~モーツァルト《フィガロの結婚》やシェイクスピア~ヴェルディ《オセロ(オテロ)》など、戯曲原作を持つ作品との比較等を通して解説します。
備考
- 一般公開
- 参加費無料
- 事前申込制
参加ご希望の方は、7月14日(水)17:00(日本時間)までにこちらのフォームよりお申し込みください。
主催
東京外国語大学 総合文化研究所
共催
東京外国語大学 語劇支援室
予告 多文化教育プロジェクト 連続セミナー
- 第5回「ミュージカル」高橋知伽江(脚本家、翻訳家)
- 第6回「舞踊」永田宜子(新国立劇場 前研修主管参事(元舞踊チーフプロデューサー))
- 第7回「日本の古典演劇」小早川修(能楽師)
- 第8回「日本の現代演劇」内野儀(学習院女子大学教授、アメリカ演劇・日本現代演劇)
お問い合わせ先
沼野恭子 nukyoko[at]tufs.ac.jp ([at]を@にかえて送信してください)